『合縁奇縁』
ある時は『A級審判』ある時は『アナウンス』
本当はなにもの?
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最新の絵日記ダイジェスト
2013/11/20 素晴らしいヨーロッパ遠征でした!
2013/11/14 今日は今年最初の忘年会だぜ!
2013/11/13 今回の全中選抜パンフはイラストだぜぃ!
2013/11/12 こー寒くなると鍋で日本酒がいいね!
2013/11/11 昨日の地震はシャワー浴びていたら気がつかなかった

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2013/07/16(火) 昨日の審判、休みなし。よく熱中症にならないもんだわ
東見が無線を手にしたことを確認したアンダビルが話しかける 
『どう?武器を手にした気分は?ヒーローの気分?でもね、こっちには多くの人質がいるの。要求を呑んでもらわないと犠牲者が増えるだけよ。それに怪我もしているんでしょ?おとなしく言うことを聞いたほうが身のためよ。』吐き捨てるように無線に向かってアンダビルが話しかける。 一方、止血をして落ち着いた東見だが、徐々に痛みを感じ始めていた。しかしこのままハイジャッカーの要求を飲むわけにも行かない・・・一人で何ができるのか・・・いずれにしても成田へ引き返すことが良作と考えていた。『要求は聞き入れないね。これから成田へ引き返す』 機長の東見からの回答だった。 この回答を固唾を飲んで聞いていた乗客が騒ぎ出す。 『ちょっとー機長っておっかしいんじゃないの!!私たちの安全を守ってこそ機長でしょ!!』梶子が無線に飛びかかる勢いで毒づくと朗子も『ほんとよね〜も〜!!』と手にしていたハイボールを投げつけようとしたが・・・もったいないと思ったのか・・・飲み干してしまった。
この東見の対応に反応したのがデーブであった。 『ホヘハヒトヘテフフ』(俺が仕留めてくる)と自動小銃以外の武器を確認しコックピットに向かおうとしていた。 それを見たアンダビルが『ザッキーも一緒に行ってちょうだい。二人で仕留めてきて。そのあとは操縦もお願い』と作戦を切り出した。  ジャイアントに拳銃を持たせ乗客の見張りを命じた。 二人が前方のコックピットに向かい始めた時だった。 先頭を歩くデーブに向かい襲いかかる影があった。 成晶国親方である。低い姿勢から立ち会いのごとく張り手をぶちかました。現役時代を彷彿とさせる一撃だ。 よろけるデーブに向かい相撲のテッポウの速射砲を連打する。 それを見たザッキーが銃口を成晶国親方に向け、発射しようとした直前・・・目にも止まらぬタックルをザッキーに決めた男がいた。 元バルセロナオリンピック代表で、今回の遠征のコーチを務める奥海だ。 二人の格闘家が犯人に素手で向かったのである。 ここがチャンスだと思った高橋吹季も座席から立ち上がり加勢しようと試みた。 しかしなぜか立ち上がることができない。“緊張でビビってるのか??”自分に問いかける。“いや、そんなことはない。今しかない!”もう一度、立ち上がるための指令を脳から全身の筋肉に送る
しかし・・・やはり動かない・・・これは緊張からではなく物理的なことだった。
中学3年生ころからモリモリと発達していった筋肉は、背中から見ると冷蔵庫のように大きくなり、狭いエコノミーの座席に深く腰をかけていた吹季の体をホールドし、身動きが取れなくなってしまったのである。まるで壁に埋め込まれた自動販売機のように・・・

親方の張り手とテッポウに怯みながらもデーブが下がりながら自動小銃の引き金を引いた。
その瞬間に銃身に向かい張り手をかます親方。 すると放たれた銃弾は客席の窓をぶち抜いたのである。 それと同時に機内に保たれていた気圧が一気に変動した。 あらゆるものが宙を舞い、窓から機外へ吸い込まれていく。 そしてそれはものだけではなく乗客もであった。 無線を機長に渡したあともしきりに戦隊に変身を試みていた小島が真っ先に機外の人となって窓から消えていった。 上空10000mの変身願いはある意味海上で叶えられることであろう。

2013/07/15(月) エンドロールで登場人物を紹介しないとね
「ヒヒュホナンホウヘフヘロ」(機首を南東へ向けろ)と東見に指示を出すデーブ
目的はミクロネシアか・・・その方角に何があるのか分からぬまま操舵を握り締める東見がデーブに詰め寄る 「目的をはっきり伝えてくれ。燃料との絡みもある。また、乗客の安全を確保しない限りこれ以上の操縦はしないぞ」きっぱりと言い放った。
それを聞いたジャイアントが「アッパー」と叫びながら後ろから東見を自動小銃で殴りつけた。 その一撃を受け、自衛隊員コマンドとしての血が全身を駆け巡り、闘争本能にスイッチが点灯された。 ジャイアントが二回目に振り下ろした小銃の銃身を今度は左手で受け止めると、すかさずジャイアントの脛を蹴りつける。怯むジャイアントの首に向かい東見は右腕の角度を72度に保ちながらアックスボンバー三股の槍を叩きつけた。 渾身の一発だった。 舌を出したまま倒れこむジャイアント 慌てたデーブがAK-47アサルトライフルを乱射する。 前方回転をしながら身を潜めた東見だが、左脇腹を弾が貫通していった。
不思議と痛みはなかったが、出血を伴っている以上、手当をしなければ・・・
その横では、副操縦士が数発の銃弾を浴びて息絶えていた。 このままデーデがさらに乱射すればこっちの身が持たない・・・その時だった。 デーブの乱射した銃弾が操縦席の機器類を打ち抜いたらしく、自動操縦が解除され機首が大きく右に傾いた。
バランスを失い床に転がるデーブ 東見にとってラッキーなことにジャイアントの手にしていた自動小銃が目の前に転がってきたのであった。 それを手にした東見はすかさず二人のいる方向へ向け威嚇射撃を行う。 相手が武器を手にしたと分かるとデーブはジャイアントを引きずりながら客室に向かった。 東見はあえて深追いはせず、このままでは失速してしまう機首の立て直しをはかるとともに、脇腹の手当をするのであった。

そのころデーブは舌を出したまま失神しているジャイアントを抱えて客室にやって来た。 コックピットでの状況をアンダビルとザッキーに伝える。 「めんどくさい事になったわね。でもこっちには山ほどの人質がいるわ。とりあえず機長と交渉ね。そこの眉毛がゲジゲジの子ども、こっちに来なさい」アンダビルは先程来、戦隊に変身しようと必死に両手を交差させている小島を呼んだ。 しかし英語を全く理解できない小島は尚も変身ポーズを続けている。 「おい!小島!もう変身しなくていいから犯人のところに行って」窪に促されてやっと理解した小島がアンダビルに近づく。 「いいかいゲジゲジ眉毛くん。この無線を持って操縦室へ行き、機長に渡してきなさい。」今度は優しく日本語で伝える。 
震える手で無線を受け取りコックピットへ向かう小島 「こんな大切な時になんで変身できないんだろう・・・」悔しさと動揺が混在する中、コックピットへと向かったのであった。
そのころ医師の明と看護師の理恵の介抱によってようやく意識を取り戻したジャイアントが痛めた首を抑えながら吠えまくる「あのやろう・・・シューティングを超えたものがプロレスなんだ!」まだもうろうとしているためか意味不明な発言をするジャイアントであった。

2013/07/14(日) 昨日は神奈川国体予選 例に漏れずあちーあちー
副操縦士の額から流れる血を手当する傍ら、反撃のチャンスを伺っていた東見は非常用の武器を携帯していないことを悔やんだ。 これが民間機ではなく自衛隊機だったら・・・
「イイハヒホー ハンヘイホーヒハエンヒンノホホーハアヒ ヘンハイホンホホーフフノウ トフハエホ」 英語が堪能な東見だが、デーブの発言を理解するには少々時間を要した。いや、むしろ英語力というよりひどい滑舌から聞き取ることに苦労したのである。
「機長、奴らはなんと?」 と尋ねる副操縦士 東見が「今やっとわかった・・・”いいか機長 管制塔にはエンジンの故障が有り、現在コントロール不能 と伝えろ” と行っているようだ」 東見はアメリカ留学中に同じく滑舌の悪いカエカズー指揮官やシダエイカー大佐とも直ぐに順応し話した経験が有り、今回それが活きたようだ。 
東見には目的はわからなかったが、この飛行機をウランバートルではなく、別の何処かへ飛行させようと企んでいると察した。 しかし、積んである燃料を考えるとさほど遠くではない ぼんやりと考えながらも少しずつ対峙していく覚悟を固めていったのであった。

そのころキャビンでは後方に向い乗客が移動を始めていた。
「変な気は起こさないでね。手荒な真似はしたくないから」そう言い放つアンダビルの目は笑っていなかった。いや、正確には飛行機に乗るのが初めてなのとこの事件で緊張感の頂点に達している由芽と同じく細すぎる目からは笑っているのか、いないかは読み取れない。
するとそのとき、背後からアンダビルに襲いかかる男がいた ロシアでもおしゃれな街として人気急上昇のフリーヒルタウン出身のガワエロトシノフだ。 アンダビルの背後から抱きつくように食らいついたが、殺気を感じたアンダビルは首に回された手を持ち一本背負いで叩きつけた。 と同時に足首にくくってあったアーミーナイフで素早く喉をかっ切ったのである。 ますます悲鳴が轟く 「死にたくなかったらおとなしくして!」こう言い放つアンダビルは極めて冷静だった。 

二人目の犠牲者が出て、完全にハイジャックされたと認識した乗客たちの反応も様々だった。 シートベルトをきつく締め直し、やたらと腕を工作させブツブツとつぶやいている小島に「目立つからやめなよ」と窪が話しかける それでもやめない小島に「何をやっているの?」と訊くと『いま、ベルトを締め直したから・・戦隊ヒーローになってやつらをやっつけてやる!』・・・・窪は“やっぱりこいつはやっちゃってる・・・早く死になさい”そう心でつぶやいたのであった。
その後ろの席で“カマクラカット“の優美が大きく目を開け驚いたまま動けないのとは反対に『あら〜何かのアトラクション?』と夢から覚めた千兆が気の抜けた声を上げる。
『もー!いいからあんたは黙ってて!!きいいい〜』と切れる梶子 「ソーソーソー」と相槌を打ちつつもハイボールを離さない朗子。 出張で乗り合わせた葛飾総合商社の穴子営業部部長と駒場シンプソンクリエーターのタージマハールインド方面係長は押し黙ってビデオを見ている・・・
いよいよ事件の真相と行方が見えてくるのであった・・・・・・・・・・

2013/07/12(金) くっそー!昨日、猛暑日の新記録にならなかった!今日と明日はなるのにね
ローアーデッキの前方部”前方床下貨物室”の天井部分を開け乗務員休憩室に到達したアンダビルたちはここから二手に分かれた。
キャビン前方に立ったアンダビルとザッキーが、乗客に向かいマイクを使ってアナウンスを始めた。「乗客のみなさん。当機は我々によってハイジャックした。手荒な真似はしたくない。素直に指示に従って欲しい。ただし、逆らう者には容赦はしない。」
八割の搭乗率なので、ファーストやビジネスの乗客を後方に移動させるため銃口を突きつけながら指示を出していたザッキーに一人の日本人乗客が噛み付いた「あんたたちね〜何すんのよ!ばっかじゃないのお!」と大声で喚き始めた。 名古屋に拠点を置く医療機器会社の社長夫人 尾理広子である。細身ながら長身でザッキーを見下ろすようにがなり立てる。
少し困った顔をしながら対処に苦慮しているザッキーとはうらはらに、音もなく近づいたアンダビルは閃光一発 無表情のまま心臓を打ち抜いたのであった。 悲鳴と怒号が飛び交う中、アンダビルが乗客に向かって「先ほどの警告通りよ。逆らわなければ手出しはしない。静かに後方に移動して」その冷静さと冷酷さはザッキーには持ち合わせていない。
これが二人の差なのであろうか・・・ 
動揺しながら移動を始めた乗客の中に冷静な男が一人いた。  CC通信社のカメラマン 塩藤だ。 彼はなんとしてでもこの事件を画像に残したい・・その気持ちを抑えきれずコンパクトカメラをそっとポケットに忍ばせた。 本当は仕事で使うハイエンド・プロ用モデルの望遠で犯人の表情を捉えたかったのだが、この状況下では使えそうもない・・・

コックピットに向かったデーブ・KとB・ジャイアントのふたりは入口のドアをノックし、中へ入れるように要求した。
しかし、デーブの日本語は学生時代に日大に留学経験があるものの、滑舌が悪く何を言っているのか伝わらない。
なかなか相手とコミュニケーションが取れないデーブはしびれを切らし、120キロの巨体から繰り出すケリでドアを蹴破り侵入した。 
狭いコックピット内に大男が侵入したため身動きが取れない。
「当機は我々のコントロール下に置いた!」とデーブが機長の東見に伝えるものの、舌っ足らずな英語で伝わらない 仕方なく今度は日本語で言ってみたが結果は同じだった。
しびれを切らしたB・ジャイアントがスパニッシュ訛りの英語で口を出すが、「アッパー」ばかりを連呼し、やはり伝わらなかった。 しかし、銃口を向けることが一番説得力があることに気づいたふたりは東見と副操縦士に睨みを利かしたのだった。
飛行機はすでに自動操縦に切り替えてあったのでふたりは立ち上がった。
「俺たちに手荒な真似をすると操縦するものがいなくなるぞ」と副操縦士がデーブに向かって言い放つと 「ヒャヒャッフ!」と大声で怒号を浴びせながら持っていた自動小銃で副操縦士を殴りつけた。 それを冷静に見ていた東見は「ヒャヒャッフ」・・・シャラップ!
と言いたかったが、滑舌が悪くヒャヒャッフになったんだな・・・このデブは。と少しずつ闘争本能に火がついてきた自分を抑えていたのであった。

2013/07/11(木) 今日、まちがいなく猛暑日の新記録になるわ クーラーのない拙部屋はやばい
乗客が乗り終え、ウランバートル行きのAJA201便はタクシーウエイを走行していた。
飛行準備が整い、管制塔からGOサインをもらい滑走路を滑るように加速し、静かに機首を上げ上空へ吸い込まれていった。

機内では非常時における避難方法のVTRが流れている。
それがかえって初搭乗の由芽を緊張させ、糸のような目にさせているようだ。 
その点、相変わらずハイテンションの吹季は初対面の乗客であるロシア人の老婆に大声で話しかけている。 イジマババビッチと名乗るこの老婆はかつて横須賀に住んでいたが、夫を亡くしたことをきっかけに母国であるロシアに帰国することを決めたそうだ。
その準備のため機上の人となっていることを理解するのに英語と日本語・ロシア語まで駆使して吹季はコミュニケーションをとっているのであった。 
その騒々しさを憂慮したコーチの奥海が「あ〜静かにするように」と止めたが、相変わらずボリュームが低く、吹季の耳には届いていないようだ。

飛行機は水平飛行に入り、シートベルト着用サインが消え、機長の東見が現地の天候や気温などのアナウンスを始めた。 自衛隊出身パイロットでベテラン機長の東見は荒天などどこ吹く風、台風が来ても強引に着陸する男である。 ダメな時はタッチアンドゴーが身上だ。 太い眉毛は過去に8度も最優秀操縦士の称号を手にした自信から来ているようだ。

 機内貨物室の静寂が破られデーブ・Kが額の汗を拭いながら準備を始めた。 0.8気圧程と、地上より低く設定のカーゴスペースでいつまでもゆっくりしてはいられない。
一方、今回のミッションのリーダーに就任したキカッチー・アンダビルはペンタゴンからCIAに移り特殊工作員として潜伏するために表舞台から消えていた。久しぶりの表舞台に武者震いするその手には自動小銃AK-47アサルトライフルが握られている。
その相棒、ザッキー・ヤマーは中東での反米勢力とのコックタイ決戦で傷つき、一時民間人になったが、体に流れる闘争血に嘘をつけず特殊工作員として戻ってきた男である。 
そしてもう一人、アームレスリングの全米高校チャンピオンに輝いた実績でこの春に名門のトークスプリング大学に進学したものの、監督のタカサ・カーが食後のデザートとして楽しみ残しておいたマンゴープリンを無断で食べたことが明らかとなり、謹慎を受けカーの出身であるCIAで現在、再生プログラムを受講中にこのミッションに加わったのがブラックストーン・ザ・ジャイアントであった。

 アメリカCIAから送り込まれた特殊工作員 キカッチー・アンダビル達4人は乗客の荷物を貨物室に入れる地上職員を装い、荷物とともにいとも簡単に機内に侵入したのであった。 もっともこの程度の活動は取るに足らない・・・朝飯前の4人であった。
そして・・・「いいね!準備は出来たね!」アンダビルの指示により貨物室から客室キャビンへと一行は向かうのであった。
この飛行機をハイジャックするために多くの武器を手に客室とコックピットの二手に別れてに向かうのであった。

2013/07/10(水) 国際外交に絡む情報の流出事件を追って機内は騒然と・・・

このところ世界遺産の多い北欧は、日本人にとって人気観光国になっている。
機内を見渡しても観光客が圧倒的に多い。 そんな機内でひときわ異彩を放っている二人組が窪たちの隣に座った。チョチョシビレとサルマン・ハシミドフの二人だ
彼らはダークスーツに黒のサングラスをかけていて鈍く光るジュラルミンのケースを手にしていた。 分厚い胸板と丸太のような腕はスーツの上からでも見て取れるほどたくましかった。 このふたりは今も続く旧ソ連の元KGB出身で、訳あって日本の東光大学へ留学生として来日し、一定期間の諜報活動を終え帰国するところであった。

それぞれが自身の座席に落ち着き始めた頃、機内アナウンスが流れた。
「当機はただいまモンゴル・ウランバートルに向け出発準備中です。今しばらくお待ちください。」最近マイクを手にするようになったキャビンアテンダントのユイサ・カーノが流暢な日本語でニッコリと微笑む。 その笑顔を見て窪は三年前の夏の日を思い出していた。
5年生の夏、炎天下の中でサッカーに打ち込んでいたあの日・・・キーパーと1対1になって思いっきり放ったシュート ゴールは奪えたもののキーパーと接触し転倒した時に右腕の上腕を骨折してしまった。 救急車で運ばれそのまま三週間の入院を余儀なくされた。
ベッドで横たわる窪をにっこり微笑んで看護してくれたあの看護師のことを思い出していたのであった。
もっともあの怪我も今となっては「お母さんが沢山わがままを聞いてくれたから」といまでは悪い思い出にはなっていないようだ。また後遺症もなく元気にサッカーを続けている。

そのころロシアでは、ダイミョジノフがこの秋に行われる格闘技のチャンピオンズリーグとも言える格闘技国際大会の準備を進めていた。 ダイジョミノフはロシア格闘技界の大物でコマンドサンボや柔道の審判長もつとめた男だ。 豪放磊落な性格はウオッカを飲むと助長され、ダミ声を撒き散らし大立ち回りを演じる傍ら、緻密な計算と根回しに長けている男でもあった。 今回、この格闘技国際大会の裏に潜む本当の国家任務を遂行させるためにはうってつけの男である。

ウランバートルでも着々と準備が進んでいた。 レスリング日本代表の受け入れや、成晶国親方の新弟子探しに協力するモンゴル体育協会のカン・トク課長も部下のキザーシンとともにホテル回りを終え、昼食を取っているところだった。 近年、ウランバートルは急速に発展し、韓国や中国の企業が相当数進出している。日本からも大手が出資した企業も参入し、日本食のレストランやラーメン屋も乱立していた。 大食漢のカン・トク課長とキザーシンのふたりは愛車のボイジャーで日夜暴飲暴食したツケが回ってきたのか、ドクターに低カロリーの食事と飲酒の制限を言い渡されたのであった。 とは言え、日本からのお客様が来れば当然歓迎会となり、またもや暴飲暴食となってしまうのだろう・・・
そんな不安と期待が交錯しながら空港へ向けてハンドルを切ったのであった。

2013/07/09(火) 少年二人が巻き込まれる数奇な運命に乞うご期待!!
搭乗ゲートへ向かう窪は少々憂鬱であった。この旅が音黒と一緒だったら楽しかったのに・・・そんな思いからだ。 「よりによって小島とかよ・・・」何度つぶやいたことか
大田区とロシアのサンクトペテルブルクは姉妹都市提携を行っており、毎年夏休みには中学生の交換留学生交流事業を進めている。今年は大森中学校が選ばれ、ジャンケンで勝ち残った二人が選ばれたのだ。すでに準決勝を勝ち抜いてロシア行きを決めた窪にとって、一緒にいくパートナーは音黒と小島の勝った方となった。なんとしてでも音黒に勝って欲しかった窪は心の中で必死に応援した。しかし・・・結果は小島が勝ち、二人でロシアに旅立つこととなったのである。 
もともと窪も小島のことは嫌いではなかった。いや、むしろ良く遊んだし、同じサッカー部で汗も流してきた。しかし、小島が去年の夏休みくらいからちょくちょく嘘をついて部活を休みだしたのと、来ても遅刻ばっかりしていたことに少し腹が立っていた。今年になってからほとんど来なくなっていたが、正式に3月いっぱいで退部したのであった。部活をやめたことは窪にとって気にならなかったが、4月から同じクラスになったことで学業の成績についても気に入らないことがあり、ますます奴を遠ざけてしまう原因になったのだろうと自己分析していた。
それはこの前の模試についてだった。通信教育で添削などをやっている大手の会社の模試で「おれ、日本一になったぜ〜」と高らかに自慢していたことを聞いた時だった。
「またあいつ・・・やったのか・・」窪は気分がズンズン悪くなっていくのを感じていた。
通信教育の模試は当然試験会場で受けるものではない。自宅で時間を決めて受け、それを会社に送るのだ。しかし、自宅なので好きなように参考書を開ける環境を悪用して答えを書き込み自分の手柄として親に報告する奴を何人も知っている窪にとって「やったのか」は当然のことであった。「そんな嘘の点数取って・・・あいつ何が楽しんだろ・・・」虚しいのと腹立たしいのと・・・窪は小島の1年生3学期の成績を知っていた。お互い成績を見せ合って「なんだよ小島〜お前、頭良いとか言ってる割には2と3しかないじゃんかよ〜」と大笑いしたのであった。 あれから3ヶ月・・・授業を見ていても伸びている様子のない小島がいきなり全国一位になるわけがないことを窪はわかっていたのだった。まして「あいつさ〜塾でも先生がコピー取っている間に答えを覗いてんだぜ〜」と同じ塾に通う折川が言っていたのも覚えていた。「ど〜せやったんだろうな。今回の期末だって学年一位どころか、クラス一位、いや、クラスの男子の中でさえ一位になれないんだ・・・そんな奴が全国一位になるなんてちゃんちゃらおかしいよ」生真面目な窪はそのあざとさが気に入らなかったのだ。だから今回のロシアは何としても一緒は嫌だったのである。
とは言え、ここまで来たからには一緒に行くしかないのだが・・・東京を出発する時からゲームと戦隊ものの話をとりとめなくしているコジマにへきへきとしながらもパスポートとチケットを改めて確認したあと、搭乗ゲートへ向かう途中に「機内では寝たふりしておこう」と思うのであった。

2013/07/08(月) いよいよ搭乗ゲートへ向かう一行 そこに謎の少年が・・・
なぜだか・・・はじめのところが文字化けしちゃうう〜
二度も編集し直したのにね〜

ここに書いとこっと

二度目の代表となり、すでにハイテンションの 高橋吹季
他の代表に大声で絡んでいる。 
はしゃぎすぎの吹季を注意しようと声をかける コーチの奥海だが、声が小さく届かないらしい。




搭乗案内が流れ、いち早くゲートに向かう吹季。おばちゃん三人組の前を横切り先頭に立つ。
それを見ながら梶子は「全く!最近の若いもんはマナーもへったくりもありゃしない!何あの子!グランドピアノみたいな図体して!チェ!」と吐き捨てる。それを聞いていた朗子も「そーそーそー」と相槌を打つが、相変わらず千兆は半分寝たままだった。

2013/07/06(土) 機上で繰り広げられるアメリカの機密情報が絡む大作がスタート
成田空港:北ウイングの9:45発モンゴルウランバートル行き204便の出発搭乗口待合室は八割の搭乗客で賑わっていた。

二度目の日本代表として遠征するエ郷甬┐倭瓩C皀魯ぅ謄鵐轡腑鵑蚤召梁緝修僕蹐鵑任い襦C呂靴磴「垢「任曚C両莎劼北堆任「CC訌阿縫魁璽舛留アい「笋鵑錣蠅叛「靴討い襪氈セ爾シ「気^甬┐砲脇呂C覆い茲Δ澄」
そのはしゃぎっぷりを尻目に緊張のため目を細めている由芽。
これは遠征の緊張ではなく、初めて乗る飛行機にたいする不安である。

ファーストクラスにはあえて搭乗せず、エコノミーで移動する成晶国親方は根っからの倹約家だ。付き人兼通訳の朝柊龍は憧れていたファーストクラスに乗れず、少々気持ちは沈んだが、久しぶりに母国の地を踏むことに高揚し、差し引きしても浮かれていた。
成晶国親方は、現役を引退後に高田部屋付き親方となり、その後に獅子部屋を経て8年前に年寄株を取得し、金子部屋を杉並に興した。資金繰りに難はあったが多くの弟子たちを育て上げ、若くして名伯楽の呼び名もあった。今回はモンゴルで新弟子をスカウトするため、付き人兼通訳の序二段・朝柊龍を伴いモンゴルを訪れようとしていた。
また、成晶国親方の長男が角界デビューを果たすことになり、ちょっとしたニュースで取り上げられたが、かつての若貴の時代とは違い地方紙にベタ記事で載っただけだった。
その長男は若貴とは違い、あえて自身の部屋には所属させず、三重県の名門 座文繰部屋の門を叩き、現在の各界を席巻する勝加地親方に身を預けたのであった。長男を手放した寂しさを紛らわせるためか、多くのモンゴル力士を入門させ一大勢力としたい親方は、現地コーディネーターでモンゴル体育協会課長のカン・トクに有力力士の情報依頼をしていたのであった。

 今回が初めての海外体験になる井上タカピロは、少々不安に駆られていた。
大学で第二外国語としてモンゴル語を勉強しているものの、モンゴル人と話したのはシェアハウスで一緒のアパートメントに住むモンゴルからの留学生メ・タマムーだけである。
そのメは夏休みを利用し留学後初の帰国である。今回、タカピロのガイド役でもあり講師でもあるメは宿泊や交通手段の世話までし、ある種のツアコンなのであった。ただし、それも到着後三日間だけで、そのあとはタカピロ一人でバックパッカーとして一ヶ月放浪する予定である。食べ物に好き嫌いの激しいタカピロは不安と期待の中、出発を待っていた。
 そのシェアハウスを世話するのが雲丹田ゆか。夫と別れ女手一つで二人の子供を育てている。昼は歯科技工士として働き、朝晩はシェアハウスで学生の面倒を見ながら二人の子供を小学生に通わせている。辛いこともあるが役に立たない夫といるより、元気な学生といる方が前向きに生きていかれると捉え、笑顔で学生に接している。今回のタカピロの旅も一番親身になって相談に乗ったのがゆかだった。「お土産はいらないからね!元気で帰ってくるのが一番のお土産だよ!」とベタなセリフで送り出したゆかのおでこは梅雨明けの眩しい光が綺麗に反射していた。

 搭乗待合室でひときわ大声ではしゃいでいたのがおばちゃん三人旅の面々。
フラのサークル仲間である三人はモンゴルを経由し、モスクワへ向かう予定である。
梶子は「あの地上アテンダントの制服、みっともなくて見てられないわ!」と毒づき、朗子はこの時間からすでにビールを4杯も平らげ上機嫌「そ〜そ〜そ〜ほんとよね〜」といいつつ「ここのビールはさ〜税金かかってないから安いのよね〜もういっぱいだけのんじゃお!」とすでに居酒屋状態 一緒にはしゃいではいるものの最年長の千兆は半分寝ている様子だ。

このあとも続いていく・・・このメンバーが搭乗した飛行機で繰り広げられるサスペンスアクション長編に乞うご期待ください!

2013/07/05(金) 本田のミラン”エアー移籍”はもう飽きた!
今日のあまちゃんを観ていて大笑い〜 それは・・・薬師丸ひろ子が劇中劇で演じた“おめでた弁護士” なんでも・・・佳境に入ると必ず産気づくらしい 笑
そのうちに・・・裁判では必ずシングレットを着て弁護する“ツリパン弁護士”とか、罪を認めて土下座して謝る“バービー被告”とか・・・そんなのないか??笑
公共の場でブリーフが切れてマッパになって観衆に飛び込んじゃう“エガソック弁護士”とかね・・・笑 あ、これただのえがちゃんか??笑  しかしえがちゃんは立派だわ
事情聴取で「ブリーフ重量挙げは、成功すれば(局部が)見えることはない。
あれは失敗した結果のアクシデント」と言ったとか・・・笑笑 
ホントおもしろすぎだろ〜 芸人の鏡!!! 逮捕で余計に株が上がった気がする 笑

話変わって・・・新しいキャッチフレーズが決まりましたね〜 
”All Nations. All People. For All Time” なんだかわかりにくいけど 笑
オリンピック招致では東京が一歩リードといっていいのかもしれませんね でもこれってレスリングに追い風なのかな?? イスタンブールなら間違いなくレスリングは採用されたでしょう〜 なんせ、トルコのこれまでのメダル獲得数の80%以上がレスリングなんですから 日本なら柔道 韓国ならテコンドーが採用されたのと同じ理由です。
ま、今回は日本もレスリング擁護で盛り上がってはいますが、野球がなんて言ったって一番人気ですからね 侮れません。
小学生は北海道でこのキャッチフレーズを用い最後のアピールをしまっせ!!

7月絵日記の続き


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