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2006/01/05(木)
真剣な理髪師 その1
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代官山や表参道のカリスマ美容師がいるような美容室から、 町の床屋に替えてから何年も経つ。 顔や襟足を剃られる快感は床屋ならではのものだからだ。 今まで通った床屋のじいさんが亡くなったので、新しい床屋を 決めた。今度の床屋は真面目な主人の他に、貧相な若い理容師と 不細工な2人の女理髪師がいるが、ここがちょっとすごい。 初めて入店したとき問診票を書いたが、それを元に綿密なカルテ が作られ、頭の形、生え際、髭の形状、それぞれの部位の切った長さなどが 病院のようにファイリングされる。 床屋というのは客と理容師の間で世間話に花咲かせ、気づいたら 終わってる、なんていうのが普通だと思っていた。ところがこの店は 主人からして一言も発さず、静まりかえり、かすかにどうでもいいAMラジオが かかっている。 しかし腕のよさを気に入り通っている。
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