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最新の絵日記ダイジェスト
2006/01/25 車内非日常茶飯事 その4
2006/01/09 あいのり
2006/01/08 車内非日常茶飯事 その3
2006/01/06 真剣な理髪師 その2
2006/01/05 真剣な理髪師 その1

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2006/01/25(水) 車内非日常茶飯事 その4
午後の山手線車内で、正面に座った若い女が、携帯ストラップに、あんまり大きな
マスコット・・・いや、携帯をくくりつけたぬいぐるみ、といった風情・・・で、
メールしてた。陣内智則のネタでしか見たことないが、本当にいるんだなぁと
ぼおっとしながら眺めていた。
ふと思ったのだが、企業の入社試験の面接などで、面接官は「携帯を出して下さい」と言ってみたらどうだろう。別に着歴やメールを覗くわけではなくとも、
リクルートスーツに身を包んでとりすました若者から、取り出された携帯の、
じゃらじゃらつけたストラップや、シールをべたべた貼ったそれからは、
その所有者の知性や教養がもろわかるようだ。

2006/01/09(月) あいのり
先月のクリスマス、NYの地下鉄ストライキにはほんと
こまった。こまったが、楽しいこともあった。
つかまらないタクシーにいらいらして、デパート帰りの
老婦人にたのんで無理矢理あいのりさせてもらった。
その大きなバッグ(折りたたみ三輪車が入っている)持ちます
から・・・「ブロードウェイをまっすぐだからいいでしょ?」
普段ならあり得ないかもしれない、用心深いNYでは。
昔、上海で不法労働者と間違われ「日本人」と言っても
聞き入れてもらえなかったことや、マドリッドのティルソ・
デ・モリーナでペルー人と間違われ警察に連れて行かれた
ことを思い出した。あのときから思えば今は身なりが良くなった
のだろうか?それとも哀れな観光客だったからだろうか?
まぁ、後者だろうなぁ。
翌日はインドのリキシャーのような人力タクシーに乗った。
チャイナタウンから58st. までは厳寒の地では辛いのだ。
しかし今度はユニオンスクエア辺りで、あいのりさせてほしい
という若いドイツ人がやって来た。コロンバスまで行くらしいので
OKした。
ところであまり寒いと涙目になってしまう僕は、見知らぬドイツ人
と肩を並べリキシャーに乗りながら涙を滲ませ、マンハッタンを
北に向かっている。相当変なシチュエーションであるが。

2006/01/08(日) 車内非日常茶飯事 その3
注文したウィルキー・コリンズの「白衣の女」が届いたので、
小田急線車内で読書を楽しんでいたら、気づくと目の前には
下校途中らしき3人の女子高生。
「今日って、超アンニュイじゃなかった?」と右端の女子。
お、難しいことばを知ってるんだな。
「何それ?アユミ。意味わかんない」と真ん中の女子。
「だからさぁ、大人っぽいってゆうか、そういう意味・・・?」
違うぞ、アユミちゃん。倦怠だ。あぁ声出して教えてやりてぇ。
コリンズより面白い展開だ、と思ったら・・・
「先にZARA寄ってもいい?」と左端の女子。
あ、あっさりアンニュイは流されてしまった。
・・・それにしてもZARAとは、何と渋好みの女子高生だ。
この恐るべし3人、実は真実のアンニュイを理解していそうだ。

2006/01/06(金) 真剣な理髪師 その2
 以前にロンドンのリージェント・ストリートの床屋にふらっと入った。
古びた堅い皮の理髪台とボウタイをした理髪師に惹かれたのだ。
理髪台は仕掛け椅子になっており、地下に落ち、そのまま肉屋へ直行・・・なんて(ホラーの「スウィーニー・トッド」)ふと思い出すほどよい感じだ。
 私は旅行者で、たぶん二度と来ないかもしれないが、「髭だけでも剃ってほしい」
というと、その主人は「構わない」あなたは日本からここへ髭だけ剃りに通いたくなるだろう
と言う。にこりともせずに言ったのでジョークなのかどうかわからなかったが、
果たして剃り心地は素晴らしかった。
ものすごく薄い諸刃のゾーリンゲンの剃刀がテーブルに並んでいるのが目に入り、
肌を滑る刃の冷たさと共に、微かな恐怖と緊張が薄い皮膜のように顔を覆う。
規則的に小刻みに剃られる人中の髭、大鎌でのライ麦刈りのように大胆に剃られる
頬の髭。ヴァイオリンの弓のような動きで剃刀を操る理髪師にされるがまま。
最後に焦げた薬草のにおいのローションが塗られ、主人は最後まで笑わず、
「おしまい」と言った。

2006/01/05(木) 真剣な理髪師 その1
 代官山や表参道のカリスマ美容師がいるような美容室から、
町の床屋に替えてから何年も経つ。
 顔や襟足を剃られる快感は床屋ならではのものだからだ。
今まで通った床屋のじいさんが亡くなったので、新しい床屋を
決めた。今度の床屋は真面目な主人の他に、貧相な若い理容師と
不細工な2人の女理髪師がいるが、ここがちょっとすごい。
 初めて入店したとき問診票を書いたが、それを元に綿密なカルテ
が作られ、頭の形、生え際、髭の形状、それぞれの部位の切った長さなどが
病院のようにファイリングされる。
 床屋というのは客と理容師の間で世間話に花咲かせ、気づいたら
終わってる、なんていうのが普通だと思っていた。ところがこの店は
主人からして一言も発さず、静まりかえり、かすかにどうでもいいAMラジオが
かかっている。
しかし腕のよさを気に入り通っている。

2006/01/04(水) 車内非日常茶飯事 その2
リコーダーにはまりバスリコーダーまで買ってしまった斉藤だが、
買ったその日、空いた中央線の中でケースを開けて、上手く吹きこなす自分を
想像したりしてうっとりしていた。神田辺りで乗り込んできた30くらいの
男が隣にすわったが、かなり空いていたのでそのまま楽器を眺めていた。
突然「吹いたら殺すぞ」と隣の男に小声で言われてびびってしまった。
顔を見ると、にやにや笑い「クラリネットか?それ。」と言う。
「リコーダーです」と返すと「はぁ?それ縦笛?でけぇな」とまだにやにや。
吹いて聴かせてやりたかったが、何しろ買ったばかりで全然吹けないので、
ちょっと悔しかった。アルトリコーダーだったら聴かせてやったのだが。

2006/01/02(月) 車内非日常茶飯事 その1
中央線で正面に座っていた若い女が、いきなりバッグから
クレンジングを取り出し、ダイナミックに顔に塗りたくった。
辺りの乗客も気付き面食らっていたが、本人は構わず
さっさとティッシュで拭き取ってしまった。
僕も含めて唖然となる乗客の中で、悠々とメールを打ち、
こざっぱりとした別人になった女がそこにはいた。
電車内やレストランなどで化粧をする女は嫌いな僕だが、
それは何だか清々しさを感じてしまった。
可愛くメイクした顔を見せる相手と別れた後は、その他の人々は
彼女の中で全くのアウト・オブ・眼中なのだ。
人間関係までクレンジングしてしまうドライな彼女に拍手!


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