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2004/12/29(水)
いのしし博士
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久し振りに猪を罠で捕獲する名人、Yさんに電話した。丁度今、仲間と別れて篠山から帰る途中だった。今回捕れたのは柴犬の親方程度の小さいものだったらしい。今年は昨年と違って絶好調で「今のところ6頭じゃ」と声もはずんでいた。大きいのは80キロを超えていたらしい。いつもこの頃になると彼を思い出す。彼は趣味といってもその域を脱して職人(罠師)であり誰よりも猪のことをよく研究しており真剣勝負をしている感がある。また能弁で夜遅くまで「如何に猪が頭が良いか」「如何によく臭いをかぎ分けるか」などを話してくれていた。テレビでやっていた実験では犬よりもはるかに鼻が良い。犬は人間の数千倍から数万倍だが、猪は山芋やたけのこの臭いとなるとケタ違いの臭覚をみせる。この鼻と頭のいい猪を騙す罠の掛け方は尋常ではない。罠は金属だからかな気がにおう。またワイヤーにはさび止めに油がぬってあり、油の臭いがする。罠を仕掛けるやまの土を持ち帰り、ワイヤーを錆びさせたりしてなじませるのだが、彼の開発では、朴の葉を適度に発酵させ罠の上にかぶせるとかな気を消してしまうことを発見した。苦労話は何時までも続く。そんなことで私も猪のことになると興味百倍である。散弾銃の許可は取れてもライフル銃の許可はそれから10年かかる。甲種狩猟免許もいる。ちょっとやってみるとゆうわけにもいかず、男の最高に楽しい趣味を実践しているのがYさんでありうらやましい。写真は罠にかかった猪。
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