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2004/08/06(金)
広島・原爆
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本日はいわずとしれた、広島の原爆が投下された日です。このことについて、2年くらい前に広島の百貨店の本屋で読んだある本が非常に印象に残っています。題名は忘れたのですが、内容は広島に原爆が投下された時間は8時15分ではなかったということを検証したものだったと思います。印象に残っているのは、投下時間のことではなくこの本の著者が原爆投下時広島に住んでいて、投下前後の様子が本の冒頭で述べられているところです。ぼくの記憶ですがその内容は次のようなものだったと思います。「著者は、その日(8月6日)朝、いつも通りトラックに乗り仕事に向かった。しかし、途中でエンジンかどこかが故障したので引き返し、友人が勤めている整備工場に行った。もしこのときトラックが故障しなかったら、著者は原爆投下時爆心地に非常に近いところを走っていたはずで、おそらく骨も何も残らず死んでいただろう。整備工場について友人を探したが見当たらなかったので自分でトラックの下に入り込み修理を始めた。友人とは2度と会うことはなかった。修理をしていると爆弾(原爆)が落ちてきて、爆風に襲われた。爆風が収まった後トラックの下からでてみると、町は壊滅していた。整備工場の受付の女性は顔の辺(?)から血を流しながら「助けて」と言ってどこかへ走っていった。その後著者は父母を探しに行ったが、父は結局消息が分からなかった。母は重症をおっておりしばらくして亡くなった。多くの書籍で書かれているとおり広島の町は一瞬で壊滅してしまった。」というものだったと思います。なぜ印象に残っているかというと、著者の幸運さ、たまたまトラックが故障した、原爆投下時トラックの下にいたため原爆の直接の被害からたまたま逃れることができたということと原爆投下直後の広島の様子がなまなましく描かれているという点です。本当に恐ろしい話だと思い、読んだ直後本屋の中で時間が止まったような気分でした。
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