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2005/07/31(日)
Somewhere I belong
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先日の事だが、友人とこんな話をした。
「最近新人バンド売れないねー。出てもすぐ消えちゃう」
その時は―なんで定着できないのか?― 友人曰く「音楽を消耗品扱いする業界のせいだ」 俺思うに「定着できるだけの魅力と実力に至ってないからでは?」 という内容の議論だったのだが、後になってある事に気づいた。
「消える」…ってどこから消えるんだ?
この友人はいわゆる一般の人。業界の関係者や音楽をやってる人間ではない。 彼の言う「消える」は当然ながら「テレビ等大型メディアから消える」という意味だ。 消える?…どこに消えるんだ? いやー…冷静に考えると本当恐ろしい… テレビに映り続けている間は「売れてる」テレビに映らなくなったら「消えた」という判断基準は、演ってる側からしたらたまったもんじゃない… 何故なら、それではマスコミ業界内の権限を持つ方々。その人達が「神」になってしまうからだ。 売れる売れないだけの判断だったら、別にメディア露出しなくてもインディーというマーケットで食って行く事は出来るのだ。 でもテレビに映り続けていないと「消えた」バンドと思われてしまうとしたら? アーティストを出演させるかどうかの権限を持っている人達の判断がそのアーティストの命運を握っているという事になる…。 それはかなりの恐怖だ。 業界に必要とされ続けるだけの魅力や実力をアーティストが持てばいいじゃないか?と思うかもしれない。 でもこの業界、ただそれだけで番組出演等が決まっていくわけでは無いというのがね…。まーあったりする訳ですよ。
実際テレビに出たいバンドが多いのは事実。 やはり大型メディアに出れるか出れないかでは圧倒的な違いがある。 それだけテレビ等メディアの影響力、宣伝力は絶大だ。 例えばファッション雑誌とかでよく見かける 「今、渋谷の若者達の間で大流行!」みたいなキャッチコピー。 実際に渋谷に行く人間なら分かると思うけど、はっきり言ってそういう流行事をしてるのはごく一部の人達だけ。 街を歩いてても数百人に一人そういう格好してる人に会うかどうかが現状。 局所的な数百人規模の流行でもこういうキャッチコピーをすると全国的に流行ってしまったりするからほんと不思議だ… ワイドショーなんかでもそのほんのわずかな人達を連続的に10人位ピックアップすると、視聴者的な目には街中そういう人達で溢れかえっているように映るんだよね… ある意味マジックだ。 他にも例えばサッカー日本代表の選手名は全員言えても、現在J1リーグに所属してるチーム名は全部言えないって人は多いのでは? 野球ほどJリーグはテレビ等で扱われないからね…。 知らず知らずのうちに「感染」…って表現はなんだけど、情報が刷り込まれてる凄さがテレビ等大型メディアにはあると思います。
話を戻して。 テレビに映る事、映り続けるという事がミュージシャンの絶対的な価値になんて絶対ならないと俺は思う。 現にちょっと前にテレビに映ってた人達の「消えた」後を調べると、まだまだ現場レベルでは絶好調で活躍してたりする。 中には本当に解散してテレビから「消えた」人達もいる。 要は今の時代、ネットを使って個人レベルでもいくらでもそういう情報は集められるのだ。 一昔前だったらテレビ等メディアからの情報が全てだったかもしれない。 テレビから「消えたら」終わりだったかもしれない。
でももうそういう時代は終わらせようぜ…と俺は思う。
インディーズにもいっぱいいいバンド、いい音楽はある。 劇場に行けばいっぱいいい役者はいる、おもしろいお笑い芸人はいっぱいいる。 スポーツは現場の空気感も含めてスポーツなんだ! とにかく本当にいいモノはテレビに映らなくたっていいモノなんだ! 人それぞれ趣味嗜好は違う。自分だけのとびっきりを探せばいいじゃないか! そんな観る側の皆が自分の本当に求めてる「エンターテイメント」を「自ら」探す時代になって欲しいと俺は切に思います。 ただ与えられたものを受諾するだけじゃなくてね… それこそが21世紀に起こりうる最初の「文化革命」だ!
などと最後は壮大な結論に達して終わります(笑) 部分部分ちょっと毒のある表現がありますが、決してある特定の団体や人物に対しての非難や中傷ではないので。 ただふと個人的に思った考えでありまする。はい。
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