from New York
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2002/05/15(水) バリー・ハリスのジャズワークショップ
「バリー・ハリスのジャズ・ワークショップ」は、いわばジャズ・ワークショップの「老舗」である。寺下誠氏や国府弘子さんから聞いた、「ニューヨーク体験談」にもよく登場した。一時つぶれたり、場所を変えたりしながら、今だ健在の貴重なジャズ・ワークショップなのだ。とにかくバリー・ハリスほど教育熱心な先生はいないんじゃないかと思う。現在毎週火曜日にリンカーンセンターの近くのコミュニティ・センターで行われているが、6時半からピアノ・クラス、8時から(現状では8時20分ごろにずれこむ)ヴォーカル・クラス、10時からインプロヴィゼーション・クラス(楽器の人)と、休みなしに続くのだ。バリー先生はもう70才を越えているのにすごいエネルギー。生徒の方が先に疲れるぐらいなのだ。

 今回は、ニューヨークに来て1週間目のゴスペルシンガーあほいちゃんを連れてワークショップに潜入。66丁目のタワーレコードで待ち合わせて、まずは腹ごなし。『オリーズ』というチャイニーズレストランへ。店に入った瞬間、「うわーっ、『風来山人』のにおいがする!」とあほいちゃん。(『風来山人』とは彼女の行きつけのライブハウスだ。うーん、ホームシックなのかなぁ・・・マスターがよく中華ものを作ってくれるらしい。)私のオススメの中華風ラーメンにシューマイがのっかったやつと、彼女の好きなブロッコリーの炒めものを食べた。

 満腹になっていざ出陣。風に飛ばされそうになりながらリバーサイドへ向かって2ブロックほど歩くと、ワークショップ会場に到着。入り口で12ドル払う。ピアノクラスがはじまっていた。ピアノを皆でかこみながら、バリーが弾いたヴォイシングを生徒が次々に弾いていく。ここでは譜面は使わない。口(手)伝え的方式だ。伝統芸能の伝え方だよね。耳と記憶力が勝負といった感じ。
 8時をだいぶすぎていきなり「ブンチャ、ブンチャ」とはじまった。これがヴォーカル・クラスのはじまりの合図らしい。ブンチャ、ブンチャにのせてスケールやアルペジオを歌い、ウォームアップ。そのあと今日の課題曲「Time on My Hands」の歌詞を常連らしきオバチャンが読み始めた。
 ひえーっ、知らない曲だし、日本人にとって書き取るのつらいよ。必死で何度も聞きながら書き取る。となりのオバチャンの書いた歌詞とチェック。歌詞が取れたら、バリー先生と一緒に歌って、メロディーを覚える。なかなかつかみにくいんだ、これが。いろいろキーを変えてどのキーが自分に合うか決める。そう、あとで一人で歌うのだ(コワー)。準備ができた人からマイクのところへ並ぶ。ピアノトリオの伴奏付きだ。5人ほど歌ったあとに、隣にいたシンガーの昇子さんが、「由香ちゃんも歌おうね。」「ウソだ。あたし人前で歌ったことないよ。2人で行って来て。」と私。あほいちゃんはといえば、「あたしはまだ・・」と、とっても不安げな様子。

 でもここで歌わなかったら損だ。「よし、行こう」と3人でマイクへ向かう。昇子さんがまず貫祿で歌い、次は私だ。いつもとは逆の立場でトリオにカウントを出す。けっこう気持ちいいもんだね。へへ。でも歌い出したら声も足も震えてきた。やっぱ歌うのって難しかった。そして最後にあほいちゃんだ。なかなかどうして、落ち着いて歌ってるじゃないのー。かわいいし。無事に歌い終わって席に戻ると、彼女も足が震えてた。終わってしばらくすると現実が冷静に見えてきてしまい、「やだ。歌っちゃったんだ。はずかしいー。」と私。「いまさら、そんな。」とあほいちゃん。「そうだよね。いまさらだよね。」逆に言われてしまった私でした。


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