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2003/03/29(土)
「ユニバーシティ・オブ・ザ・ストリート」
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イースト・ビレッジの「ユニバーシティ・オブ・ザ・ストリート」は、私がニューヨークに来て初めてセッションしたところです。 今でこそトレンディな場所だけど、セブンス・ストリートのファースト・アベニューからアベニューAへ歩くと、当時はとても暗くて危ない雰囲気が漂ってました。ヤクの売人がうろついていたり、暗闇から突然ヌっとホームレスが現われたりもしました。
あるときセッション仲間で歩いてる時、ドラムのモンキー小林さんが、「あの辺にホームレスがよくいるからゴミなげたりしたらだめだよ。」って言った瞬間に紙コップをなげてしまった私。そしてゴミ箱の脇に寝ていたホームレスに当たってしまったのです。 ヤバイ!ぴくって動いた。「ソーリー。」やるなって言ってるのにやっちゃう人いますよね。私です(笑)。 あの頃のセッションはサックスのC・シャープがリードしていて、とっても盛り上がってました。私の番のとき、C・シャープと「イン・ユア・オウン・スイート・ウェイ」やったのを覚えています。私の一番のお気に入りはトランペットのトミー・タレンタインでした。とてもソフトで味のあるソロを吹いていました。残念ながら二人とももういません。うちの前の公園を歩いていたトミーの「寂しげな背中」を今でも覚えてます。
それからこんなこともあった。ある日私がセッションで弾いていたら、日本人の女の子が「次、私弾きます。」って言ってきた。私が終わってから「どうぞ」って彼女を呼んだら、バリバリバリっと弾きまくって帰って行った。「すごーい」って思ってたらそれがあの大西順子さんだったんですねー。
そんな歴史を持つ(?)ところですが、先日ヴォーカルの霧生ナブ子ちゃんのCD「SINGIN GLOVE」発売記念コンサートがここで行われました。彼女のお母様はクラシック・ピアニストの霧生トシ子さん、お父様はジャズ・ピアニストの太田寛二さんで、お二人ともこの日のために日本から応援にいらしてました。 バックはCDに参加したベースのアール・メイとドラムのジミー・ラブリス。ジミー・ラブリスといえば、昔からここのセッションのトリを務めていた人で、ラスト・チューンはなぜか「チェロキー」と決まっていて、アップ・テンポをクールに彼は叩くのです。(来週彼と仕事があるので私も楽しみ。)
ナブちゃんのコンサートで観客の中に私の恩師でもあるジミー・ヒースを発見!ナブちゃんのカメラで記念撮影(写真:左から霧生ナブ子、私、ジミー・ヒース)。寛二さんがジミーの「ユー・オア・ミー」を弾いたらとっても喜んでました。この曲ではタップ・ダンサーのデビッド・ギルモア(デビッドさんは「ショーマンズ」でもレギュラー出演中の名タップダンサー)も加わり、お母様のトシ子さんの「ラプソディー・イン・ブルー」や、ナブちゃんとゲスト出演のエブリン・ブレイキーとの「インゲン豆ブルース」と、盛りだくさんでとっても楽しめました。CDも寛二さんの絶妙な歌伴にのってナブちゃんもとってもリラックスしていて、ナチュラル&アットホームなサウンドで楽しめます。皆さんも是非聴いてみてくださいね。
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