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2004/06/04(金)
大丈夫。
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それは今朝。
お風呂から出てきた彼は、あたしの不安をしっかり見つけてくれた。
彼の膝の上で、凍り付いてた自分が溶けてくのを感じる。 いじけた自分が顔を上げるのがわかった。
今日は産婦人科に行く日。 「一緒に行けなくてごめんね」 そう言われて、私は大事な事を確認する。 「今回は諦めるってことでいいんだよね」 彼はとても辛そうな顔をした。
悲しい。ツライ。 だけど彼の辛そうな顔に救われた。 私だけが辛いんじゃない。 目にも見えない小さな命の灯を消してしまうこと、同じように悲しんでくれる人がいる。
ほんの数週間の付き合い。 見えない、育たない君を抱えて、私はひどく動揺しました。 本当にごめんなさい。 私にできる事は、君に脳が形成される前に君を消す決断を下す事だけ。
だって私にはそれだけの力がない。 まだ子供でいたい。そう自分に言い聞かせてるよ。
あと何日かすれば、君は消え、私の心も安定を取り戻すでしょう。
いつか、あの病院の廊下を、憂鬱じゃなく、半分照れながら彼と歩きたい。 看護婦さんに「お腹冷やしちゃ駄目よ」って注意されて‥‥‥ そういう日が来るのを、待っている。
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