稽古場日記
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2004/10/03(日) 便器/山南純平
 本日、BBS(書き込み欄)で<便器を探しています>を書いたところ、棟梁と八代のTさんから早速、TELで返事を頂いた。結構ホームページを見られているなだなぁ、と感激した。
 
 座長は既に一つ手に入れることに成功した。
 これで、とりあえず<便器>の呪縛からは解放された。
 これまで会う人に<便器を譲ってくれませんか?>と挨拶代わりに言っていたもので、「この人は相当な変わり者だ!」と一歩引かれていた。そう思われること自体は慣れてしまっているが、「便器が出てくる演劇ですか?」と怪訝そうな顔つきが気になった。
 
 綺麗に磨き上げて舞台には上げるつもりです。
 日常生活でも便器は大切なモノです。
 
 今回の劇制作は<便器>を探すことで<便器>について色々と考えさせられた。
 一番、驚いたことは骨董品屋では<便器>は作品として重宝がられていることが分った。
 貴重すぎて値段のつかない便器を拝ませてもらった。
 有田焼きのデザイン付きの便器である。オーナーの話では1億円積まれても売らない便器と言われた。つまり、この便器はオーナーの独占物であるのだ。本当の価値はオーナーしか理解できないものと信じているのだ。はっきり言って「わたしよりも変わり者」だ。
 こんな独占的価値がこの世にあったとは・・・?わたしの知らない世界ではマニアの人々が使用価値に関係なく価値を吊り上げていることを知った。
 
 さて「愛の乞食」では人の金歯を手に入れるために強盗殺人する場面があるが、金歯を石油に置き換えたり、便器に置き換えたり、・・つまり、何かを独占することによって権力を掴もうとするはかなくも切ない夢物語が現実社会に置き換えられるところが見えてくるだろう。
 この劇では便器=公衆便所の占拠が遠い大陸への入り口になっているのだ。幻想への扉、それが便器である。
 「愛の乞食」の乞食故たる謎の入り口でもある。 


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