稽古場日記
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2004/11/06(土) 昼ごはんも食べずに/山南
 今日と明日は朝10:00〜17:00までの稽古になっている。
 
 今日の午前中は棟梁・村上・冬馬による道具作り、他は仕入れなどで時間が潰れた。
 折角の棟梁の参加があった、ということで急遽、オカマさん登場の場面の抜き稽古に突入した。
 ほとんど思いつきである。
 村上君の人力箱車が思うように動かない。動かない事を前提に劇に取り入れて行く。
 「助けてくれぇ〜!ボランティアの方ァ〜!」とチェチェチェ・オケラ扮する村上精一が叫ぶ。ここでオカマのキンちゃん登場となるのである。
 「なんていい加減な登場の仕方なんだぁ〜!」
 唐十郎の劇にはこの「いい加減さ」と「デタラメさ」が、実は骨太くダイナミックに劇を動かすことがしばしばある。唐突さや偶然は神経質な演劇人には嫌われがちだが、本来、劇の面白さはここにあると思っている。この劇はこんな感じが随所にあるのである。

 さて、夕方頃になって気付いたのであるが、今日は昼ごはんを食べるのも忘れて稽古に没頭した。三度のめしより演劇、とは今日のようなことであろうか?副島先生が差し入れてくれた大量のお菓子類がカラッポになっていた。誰が食べたんだ?知らない内に誰が食べてしまったんだ?七不思議である。


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