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2004/02/25(水)
へっ!リアリズムですって?/夢現
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私は<おばあ>を演る。 推定84歳。 ・・・カラカラと音がするのではないかと思うほどやせこけています。 真っ白な髪の毛は風にふかれてボウボウと波打っています。・・・
日常の私はやせこけてなどいませんし、髪は確かに白いものが混じっているようにも見えますが、まだまだ真っ黒です。 そんな私が、<おばあ>を演ろうとするあまりに板の上をヨタヨタと歩こうものなら、 「新劇をやるんじゃない!」「リアリズムを超えろ!」と、演出の山南さんからダメ出しが出ます。 まあ、いつものことです。 台本に書いてあること以上の世界を表現するのが、夢棧敷の仕事です。 台本を読めば済むような芝居を決してやらないのが、夢棧敷です。 人間の<狂気>を表現し続けてきたのが、夢棧敷です。 わかっていますよ。 だって、25年もやってきたことではありませんか。
私のやるべきことは<おばあ>になりきることではなく、 恐らく、<おばあ>の狂気を私の<身体>でもって外に放出させることなのでしょう。 <身体>の歪み・緊張と弛緩・・・ さあ、どこからアプローチして行きましょうか? まるでブラックホールのような深い闇を抱く<おばあ>を、どこまでも分厚く、そしてどこまでも哀しく演りましょう。
乞う、ご期待!! 本番まで、あと38日。
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