稽古場日記
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2004年3月
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2004/03/22(月) 私が舞台に立つ理由/夢現
本番まであと12日。

今日は20数年前に観た「天井棧敷」の”レミング”を思い出していた。
東京の晴海埠頭で観たのだった。
劇団ブラックホール(劇団夢棧敷の前身)を旗揚げしたばかりの頃だったと思う。
衝撃的だった。
ガンガン心に響いた。
訳も無くただただ感動していた。

公演終了後、私と山南は、何故か電車にも乗らずに
晴海から早稲田へと歩いて帰った。
たった今観たばかりの芝居に酔っていたのだろうと思う。
頭の中が麻痺しているような感覚で、
二人で勝鬨橋(かちどきばし)を歩いて渡ったのを今でもよく覚えている。

人が感動するのは、意味を理解する事とは違うのだということをはっきりとその時知った。
芝居のダイナミズムはそこにあることを知った。

あれから20数年、劇団夢棧敷は「意味がわかりにくい」と云われ続けている。
しかし、私はそれを恐れない。
演劇には、意味を越えて人の心を激しく揺さぶる力があることを知っているからだ。
胸に刻まれたあの日の光景を時折思い出しながら
私は舞台に立つ。
意味を伝える役者ではなく、人の心を打ち振るわせることのできる役者になろうと思う。

そのために、私は舞台に立ち続けるのだ。


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