稽古場日記
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2005/12/31 瀧本誠を見ますよ。/咲希
2005/12/30 御挨拶/咲希
2005/12/29 2005年が終わります、もうすぐ/咲希
2005/12/28 大掃除/咲希

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2004/04/29(木) 油断禁物!/山南純平
絶対、コレでOK!ということが劇作りにあるだろうか?
迷いながら、不安を抱えながら稽古を積み重ねていく。

まだ、役者の呼吸が見えてこない。言うはやすし、おこなうは難し!といったところだ。

無呼吸も呼吸の形である。
わたしが稽古の時によく言う「はい、死んでください!」は、演劇の基本的な肉体訓練だと思っているからだ。
緊張を爆発させるためには、その前後に弛緩状態を仕込ませておかなければ、緊張の爆発力が見えてこない。
別名「メリハリ」という。

そのメリハリが見えてこない。ダラダラしている。全体的に力が入りすぎてダラダラして見えるのである。
やる気満々の役者に限って、エネルギーが空回りして来るのだ。
息を止めすぎたら死ぬ。吸ってばかりいるとパンクする。吐きすぎると酸欠になる。意識不明の状態では面白い事が面白いとも意識できない。

なんて難しいことばかり考えているのだ。と改めて職業病を戒めつつ、ここでこっそりと言っておこう。・・・

芸術的に遊びましょう!
これぞ、パフォーマンスの心意気よ!

2004/04/27(火) こだわり工房村にて/山南純平
朝10時に、フードパル熊本こだわり工房村にて5月連休パフォーマンスの打ち合わせを行う。
アートジャパンの坂本阿蘇彦先生、川尻刃物の大野さん、無垢工房の和田さんらと共に、ナチュラルコーヒーのカフェテラスでの談笑である。
事務的なことは一言で確認完了。
変更になったことと言えば、こちらが客席用と考えていたテントスペースをステージに使って良いということである。
これで、仕込みが大変楽になった。
そう、舌打ちしながら・・・すべての会話はネパールの政情不安へと流れていく。
マウイスト(毛沢東主義者)が活発に王制に反対しているそうである。

それにしても風が強い!・・・昼からは大雨と予報されている。
午後からは棟梁との打ち合わせがある。
コーヒーカップに大粒の雨が入り込んできたところで談笑は終わる。

しかし、公演日の予報は五月晴れという知らせである。
たくさんのお客さんにパフォーマンスをさらけ出すことになるだろう。
劇団夢棧敷、じわじわと発展途上中!

2004/04/25(日) 振り付け変更<爆>/山南純平
本日の稽古は緊張感が切れた。

「JINJIN♪」歌の箇所で振り付けの変更をしていた最中である。
・・・ここはスローモーションで「花」のパターンへ!と言いかけた時、坂本冬馬が「食の祭典」でもあるのだから、それを思わせる行為がしたいと言ってきた。
みんなはそれなりに考えているんだ。
とても、すばらしいことだ。座長と目を見合わせ笑みがこぼれた。

それでは、やってみよう!
まずは、坂本冬馬が「うどんをコネル」動作をして見せた。

なんじゃ!それは?訳はわからねーけど面白い。
クネクネしているところが馬鹿馬鹿しい。

わたしは「目玉焼き」を作ります。
益々、訳がわからなくなった。・・・「てんぷら」えっ?
「かき氷」「焼きそば」えっ?えっ?えーッ????

各人が勝手に思いつくまま遊び始めた。「意味わかんない!」行為が集合すると、その異常さが別の世界を作り出すことがある。
ウッ、もうがまんできん。
マジメにやればやるほど、吹きだしてしまう。
プー!・・・先ほど食べたばかりの北熊ラーメン(並)620円が逆流してきそうだ。

気が付けば、たった5秒程度の振り付けに20分かけていた。
よーし!これでいこう!

演劇とは世間から見れば、くだらないことを真剣にやるエネルギーがなければやってられない。

2004/04/24(土) 恥をかきたい人は?/山南純平
稽古日記が私の独壇場になっている。やばい。
相当な暇人ではないだろうか。やばい。
独裁者ではないか。本当にやばい。
言い訳をすれば、私は「書き込み」を確認して「誰も書いていない」ことを確認して「空白」を埋め合わせているのです。
このコーナーを楽しみに読んでくれている方がいるのです。
更新されていないと残念がるものですから・・・。

ところで、稽古日記です。
本日は5月のパフォーマンスに向けていよいよ大詰め、追い込み体制下での稽古になりました。
休憩時間に「本番以外で、ひとりによる自作自演でストリートパフォーマンスをやりたい者はおらんか?」と呼びかけたところ、悠夢が手をあげた。
中学3年生の彼は年上の劇団員の前で「歩行訓練」のトレーナーでもある。恐らく、劇団広しと言えども日本、いや世界最年少のトレーナーかもしれない。

その少年がソロパフォーマンスに名乗り出た。
私は一切、演出や振り付け、アドバイスもしないつもりだ。
つまり、私と一騎打ちになるソロパフォーマンスである。
若ければ年寄りに勝てると思い上がっていやがる。
ひひひひ、「少年よ、恥をかけ!」
恥をかくことを恐れるなかれ。
成功した時だけ「自己責任」といって褒め称えてやろう。
失敗があった時は「自己責任」は取らせない。
そこが小泉と私の違うところよ。
ひひひひ、「少年よ、大いに恥をかけ!」

この意味、大人になれば判る!

おや?坂本冬馬もソロパフォーマンスをするってか?
この前、腕の骨を折ったばかりだと言うのに、冬馬!お前もか!

2004/04/22(木) 昨日のつづき/山南純平
 8:30 朝食の準備。今日も生きていた。
      嬉しいけれど、昨夜のアルコールが残っている。
      頭がフラフラする。
      ウインナー焼き、塩鮭、ゆで卵、コーヒー。
      それと、梅干をテーブルに並べてみた。
 9:00 ボス(流山児さん)がお目覚め。
      気まずい!昨日の夜のことをほとんど覚えていない。
      顔色を伺いつつ、・・・怒ってはないようだ。
      ボスは梅干をぺロリと5個たいらげた。
      結局、朝食は梅干のみ。
10:15 飲酒運転ではないだろうか。アナーキーな朝だ!
      熊本日日新聞社、到着。
      松尾さんとお会いする。
      「ここでは何ですから、1Fの喫茶室に行きましょう」
      相当、酒臭かったのかも知れない。
      ボスのトークは絶好調であった。
      タフである。
      松尾さんの目が輝いていた。
11:45 熊本県立劇場・企画課到着。
      アポなし。
      しかし、「待ってました」とばかり快く受け入れて頂く。      ボスのオーラが眩しい。
      「2005劇作家・熊本大会」は面白くなるぞ。
      流れが変化して行きそうだ。
12:30 劇場レストランで昼食。
13:15 熊本空港へ向かう。
13:45 テクノリサーチパークで昼寝。
15:00 ボス東京へ帰る。
      夜はお互いに劇団の稽古だ。

      流山児祥・男56才。
「憎まれっ子、世に憚る」

      昨日今日と燃えるような熱い二日間だった。
     
内容については「無いよ〜!」な日記ですが、詳しくは「TOPICS」をご参照ください。

ボス!お疲れさまでした!また、近い内にお会いしましょう。
この夏、流山児★事務所「盟三五大切」九州ツアーでこちらも燃えていきます。 

2004/04/21(水) 首領(ボス)が来ました!/山南純平
ボスとは流山児★事務所の主宰者●流山児祥さんのことです。
言わずと知れた、アングラ界のドン。演劇界の異端児!
この夏「盟三五大切(かみかけてさんごたいせつ)」というお芝居を鹿児島(大口市)宮崎(三股町)そして熊本市・荒尾市で公演するための打ち合わせ兼宣伝のための来熊といったところです。
ゴールデンウィークには「楽塾」(45才以上の熟年劇団)の公演を控えての多忙を押しての来熊です。
失礼があってはならない!
私にとってはボス的存在の方なのだ。喧嘩がやたらに好きなボスです。
目と目が合っただけで身が竦みます。
喧嘩好きと言えば、うちの劇団には棟梁(方尾さん)がいる。今日は棟梁にお供して頂きましょう。
・・・ということでこれより時間経過でメモします。

12:00 棟梁の家に到着。コーヒーをご馳走になる。
      棟梁が短髪に変身している。ヤンチャが二人。
12:45 熊本空港着。喫煙場所を求めてうろつく。
13:05 東京発が到着。「何年ぶりだろうか?・・」
      ニッコリした坊主頭のボスが右手を差し伸べてきた。
      シェークハンドでご挨拶。私も坊主である。
14:15 荒尾市総合文化センターへ到着。
      車中で「イラク」の戦争の話を聞く。
      来年(1月〜2月末)はこの芝居をイラン・ロシア・
      ウクライナ・ポーランド・チェコで公演することを
      知る。
      荒尾市での公演は文化センターとの共催で話しが進む。
15:00 近所のラーメン屋でビール、餃子、ゆで卵、ラーメン
      をとる。
16:00 再び、荒尾文化センターへ。館長さんと直接、お話し
      することが出来た。
      地元の劇団「かたつむり」の主宰者を紹介して頂く。
      山鹿市の八千代座に行ってみるつもりだったが、
      時間の都合で没。
19:00 夢棧敷(事務所)に到着。
      ボスは2時間程度、原稿を書く。
      昨日締め切りをFAXで送る。
      その間、棟梁と二人で焼酎を舐める。
21:00 棟梁は帰宅する。
      座長と坂本冬馬、悠夢が加わり、5人で温泉に行く。
      地鳥をつまみに遅い晩御飯を頂く。
      やけにビールがスイスイ入る。
      ボスは焼酎をスイスイ飲んでいる。
24:00 夢棧敷(事務所)到着。
      ここからは先はシマ記憶喪失気味。
      再び、焼酎を飲み交わす。
      よく覚えていないが、ボスは「国家論」を話していた・・      らしい。
      私が喋るとキュウリが口からこぼれていたらしい!
      私は完全にロレツが回っていなかった。・・らしい。
      ボスは「純平は黙ってオレの話を聞け!」・・・
      らしい。
      よく殺されなかったものだ。
朝4:00 就寝。      
      
      

2004/04/19(月) 集中力!/山南純平
またしても台本のない劇に取り組んでいます。
従って、台詞もない。物語は毛頭ない。
台詞も物語も<野外パフォーマンス>では役に立たないのです。

見えてくるのは<音楽>と<歌>と<オドリ>と<紅い花>だ!
題して「少年少女天使舞踏団」と名付けた。

青い空の下、テントで空間をレイアウトする。テントの壁は花をイメージした抽象画で透明なビニールに赤ペンキを吹き付けます。
ラスト場面は赤い煙幕が立ち上がり、役者たちが赤い世界に溶けていきます。

この大地の下には大きなマグマが生きているのです。
言葉では言い表せない、物語では治まらない、・・・ドラマがあります。
<歌>と<オドリ>で実験します。
身体と精神を本能に向けて集中せよ!・・・少年少女たちよ!
と、自分にも言い聞かせているのです。

2004/04/18(日) 少女?天使?/夢現
さて、お次はパフォーマンスです。
先週から既に稽古に入りました。
「少年少女天使舞踏団」がフードパルにて、唄って踊って舞い上がります。
少年少女に混じり、申し訳ないけれど”かつて少女だった”ワタクシも舞踏団です。
広告に偽りあり・・・です、か?
少女でもなく天使でもないワタクシ夢現は、それでも唄って舞って踊りますからね。

巷で”暗い”とか”意味がわかりにくい”と言われ続けて25年。
役者としてそれを背負い続けて25年。
時代がどんどん軽薄になっていく中で、
夢棧敷はますます重力を増し
地を這いつくばりながら
この25年間、まちがいなくこの時代を映して来たのだと思っています。

そんな劇団夢棧敷のとっておきのパフォーマンスをお見せしましょう。
ワタクシ夢現は、この25年間を背負って唄い舞い踊ります。
そして若すぎる「少年少女天使舞踏団」は、
巡ってくる時代を夢想しながら、唄って踊って舞い上がります!

乞うご期待!!

2004/04/16(金) 春ボケ/坂本冬馬
最近どうも春ボケです。
いくら眠っても眠っても、ぜんぜん寝た気がしません。
しかし!もう春ボケとも言っていられなくなってきました。
やっと1945漂流記が過ぎたと思ったら、今度はgolden weekに
フードパルの「こだわり工房」で、パフォーマンスがあります。
今が踏ん張りどころだ!春ボケなんていってられない。
春ボケよさようなら。
そして、来月になったらきっと五月病になるんだろうなあ。

2004/04/15(木) 人の力/山南純平
先日より棟梁(方尾さん)が劇団の照明器具の件で動き回ってくれている。
今日は調光機の部品を購入してくれる。フリースペースでの公演で一番、頭を痛めるのが明かりのセットであるが、次回よりパワーアップしそうだ。
棟梁にはどのように恩返しすれば良いのだろうか。考えるだけでゾクゾクしてきた。

本日の稽古は5月の連休に催される「パフォーマンス」の組み立てをおこなう。会場は打越公民館。
稽古場へ行こうと車に乗り込もうとした時、元劇団員T・Misakiさんに出会う。
彼女は只今、メイク・ネイルなどエステに関することを勉強しているらしい。
5月2日はファッションショーの本番があるらしい。
劇団でもショーメイクの勉強会をするので協力して欲しいことを言い残し、その場で別れた。

村上精一君が一年ぶりに復活してきた。
大学受験のために一年間、休演していたのだ。
見事に教育学部に入学し、これからの怪演が楽しみである。・・・いきなり、半月後にはパフォーマンスで本番を迎えることになる。
転生組の舞踏と気配合わせの基礎トレーニングをおこなったが、マスターが早い。

稽古が終わり、家に帰ってみるとニュースでイラクの邦人人質解放が飛び込んできた。
日常がドラマチックに通り過ぎていく昨今、確かに「人の力」を感じてしまう。
人の力は地味なものだ。組織のため、国益のためなど大袈裟にアピールしている時は眉に唾をつけよう。

2004/04/11(日) 背筋を伸ばして。/山南純平
徹夜になった。
夜中はほとんどテレビをつけっぱなし。耳でテレビの臨時ニュースを聞きながら、パフォーマンスの進行台本に取り掛かった。ビールも飲まずに・・・。

臨時ニュースを申し上げます。
「3人の邦人人質、24時間以内に解放!」
・・・・・・・・・・・サラヤ・アル・ムジャヒディン(戦士旅団)

窓を覗くともう朝である。
久しぶりに八景水谷公園で走ってみるか!
朝6時。・・・300メートルくらい走っただろうか。目の前が黄色くぼやける。左足膝関節に激痛が走る。頭が重い。動悸息切れ。現実感喪失。
「そんなバカな!」
しばらくうずくまっていると、気功の練習をやっている7、80才くらいの男性から声をかけられた。
「どぎゃんしたと?」
ご老人からウーロン茶を一杯、頂いた。

すっかり気分が良くなった。
わたしはそのまま気功グループに混じって、型を真似てみる。
身体の毒素が抜けていくのがわかる。
自然界のエネルギーが身体にしみ込んでくるのがわかる。

「あんたは筋がよか!」
そう言われると、その気になってしまう。
毎週日曜日の朝6時、近所のご老人たちに混じって、わたしも気功を続けてみようか。ゲートボールよりはいいだろう。

猫背がすっかりなおってしまった。
背筋を伸ばしてウォーキング。さっきの貧血がウソのようである。

2004/04/08(木) イラクで邦人人質/山南純平
インターネットで「邦人人質」のニュースが飛び込んだ。
声明は「三日以内に自衛隊がイラクから撤退しなければ、三人を焼き殺す」というものである。
日本政府の対応は「テロには屈しない!」と強行姿勢のままだ。
同日、自衛隊の宿営地サマワでは砲弾2発が射ち込まれた。
自衛隊の人道支援とは一体何だろうか。
非戦闘地での復興支援とは何だろうか。
これは明らかに戦争である。
イラクに非戦闘地域など存在しないことくらい最初から判り切っていることではないか。

人質になった3人はストリートチルドレンを救うボランティア(女性)とフリージャーナリスト(男性2名)らしい。
戦争は理不尽なことが平然と行われるものだ。
「テロに屈しない」日本政府の対応が理不尽を拡大するだろう。
戦争は泥沼化する。
そもそも自衛隊がイラクへ派兵したこと自体が間違っていたのだ。

日本政府よ。防衛庁よ。自衛隊よ。
わたしは2月に「1945漂流記」公演の企画書を自衛隊第八師団広報室に提出した。自衛隊で公演するために!
1945年、沖縄の地上戦の狂気を演劇で見せたい意味は現在(いま)と二重構造をもっていると確信しているからだ。
戦争に一番近い日本の軍隊こそ「1945漂流記」を見てもらいたいと招待券を添えてご案内したのだ。・・・何の返事もない。
いくら第八師団の父親が地域の小学校や中学校でPTAに入り込んで来ても、都合の悪い劇団の公演にそっぽを向くようでは、自衛隊の親たちの地域交流は「軍の命令」とみなすより他はない。
劇団夢棧敷の事務所は第八師団の正門の近くにある。自衛隊とは地域の関係者なのだ。
来年の春には第八師団もイラクへ派兵すると報道されている。アメリカとの合同演習も目の前で見てきた。

イラクで邦人人質。撤退しなさい!イラクに自衛隊の出る幕はないのだ。
それより、劇団夢棧敷の「1945漂流記」を見るべし!
人の命はなにより重い!

2004/04/07(水) Tさんよりメールを頂く/山南純平
昨日はメールで、くすのきクリニックのTさんより公演の感想が届いていました。
夢現、桃色咲希への応援メッセージでした。
お客様からの「励まし」は嬉しいものです。
何度も読み返し、これだけ一生懸命見て頂いたことに感謝感激です。

特に嬉しかったことは、「褒める」ことだけでなく、「問題点」を指摘してくださったことです。
おばぁの台詞の中に説明口調のようなものがあった点です。
わたしも劇には説明はうっとうしいと思うひとりです。
見破られたか!・・・夢棧敷のお客さんは天下一品(?)と思っていますが、またひとり増えました。いや、今回の公演ではずいぶん増えたような気がします。

今度の稽古からは説明を省き、形にして見せることを企みます。
形にできないものは<間>を作り、あるいは<行為>の表現で想像させることに気を使うようにしよう。

Tさんのように真剣に見て頂いているお客様のためにも、日々の稽古は気を抜けません。
<重い>と言われようが、若い世代の演劇が<軽く>なり続けている現在(いま)こそ、ドッシリとした重力を見せていきましょう。
例え、遊び感覚で劇団に入団して来る人があったとしても、一度、舞台に立つと<遊び>が<本気>に変わります。

わたしは<道楽>で演劇をやっているのです。道楽者も本気で生きていける世界、それが演劇です。

Tさん、これからもよろしくお願いします。
また、夢棧敷にご注目くださっている皆々様、次回の「1945漂流記」に期待してください。
次なるパワーアップは、@転生組のブトー(暗黒舞踏)に磨きをかけ、A唐十郎の劇世界を研究!することにより、
★「1945漂流記」(主演・夢現)
★「輪廻転生」(転生組による暗黒舞踏)
★「愛の乞食」(アングラ娯楽)
へと進化させてみせましょう。

3本柱は揃った!いざ、前(まい)へ、前(まい)へ!

2004/04/06(火) 明日があるさ!/山南純平
今、事務所はゴタゴタしています。
舞台で使った小道具や照明機、衣装、角材など運び込んだままです。
明日があるさ、とほったらかしにして二日目。
あぁぁぁぁ・・・倉庫が欲しい!
なければないで、狭い空間を切磋琢磨して整理することもできます。欲望は安易な方へ流れていくものです。
衣装だけでも、段ボール箱に5ケース以上に詰め込んでいるでしょうか。この際、時間がかかっても使わないものは処分しなければ、と思いつつ、「明日があるさ。・・・!」

余命幾ばくも無い私にとって「明日があるさ」でいいのだろうか。
庭の草むしりもしなければ・・・明日があるさ!
次回公演のスケジュールを立てなければ・・・明日があるさ!
山のように溜まったペットボトルを捨てなければ!明日があるさ!
電気ガス料金を支払わねば!明日があるさ!

明日からは数日間、整理に追われそうです。
本当にゴミ屋敷になってしまう。

2004/04/05(月) 死んだはずの・・・/山南純平
告白します。
あの劇には大きな不思議な穴がありました。背景の丸い穴がそれでした。
あの穴は動いていたのですが、果たして何人の方が気付いたでしょうか。
最初は直径80センチでしたが、2ステージ終わった頃には81、5センチになっていたのです。

穴の奥は血塗られたビニールで覆い被さった鏡でした。
本番中、舞台の奥の穴を覗き込むとお客さんの表情がよく見えました。
必ず、目と目が合うのです。
アレ、あの人は戦死したはずのおいちゃんではないっすか!
どうしてこんな所に?・・・。

「わたしのことを忘れないでくれ」と言い残して死んでいったそうです。
終われない劇、それが「1945漂流記」です。
少しばかり休息して、また、取り掛かります。・・・アングラ戦争劇を果てしなく走り続けます。

2004/04/04(日) 終わり終わり/桃色咲希
昨日見た夢の話。
初っ端から全く違う曲が流れ出し、
パネルが崩れ落ち、カーテンは開きっぱなしで太陽の光がサンサンと舞台に入ってくる。
遂に山南氏が芝居を打ち切り、お客さんはしらけまくりでした。
夢で良かった!
無事に終わりました、本公演。
皆さんお疲れ様です。
観に来てくれたお客様、本当に有り難うございました!
そしてスタッフの方々や吉野スタヂオのオーナー、
お世話になりました。
最高の時間にすることが出来て、とても感謝しています。
自分で云うのも何ですが、凄く良い芝居だったと思います。
此れはワタシの勘違いかもしれませんが、噂の“舞台の魔物ちゃん”が
一瞬取り憑いてくれたんです。
本当に無事に終わって良かった!!

最後に棟梁が言っていました。
「君たちは『1945漂流記』と云う幻想の芝居を創り出していたけれど、
さっきの芝居は決して幻想なんかじゃないんだよ。
夢なんかじゃないんだよ。ちゃんと現実で芝居をしたんだよ。
これからも頑張れよ!」
涙が出そうでした。
ぃよっ、大棟梁!

夏まで本公演は無いけども、その間イベントに参加したり、
転生組の公演があったりするので本年度も忙しくなりそうです。

2004/04/03(土) ついに初日、桜満開!/夢現
初日が明けました。
観に来て下さった方々、本当にありがとうございました。

劇場での公演とは違ってお客様があまりに近過ぎるアトリエ公演...
私はこういうのが大好きです。
役者の汗や”どうらん”の匂いが棧敷席に伝わって行く快感!
中にはそれを嫌がるお客様もいるかもしれないけれど、
私はそういうのが大好きです。
お客様は芝居や役者を観に来てくれますが、
役者にはお客様を間近で観れるという楽しみがあります。
どんな顔をして、どんな姿勢で観てくれているのだろう・・・
舞台に立ちながら、そっと私は観察しています。
実は私にはそんな趣味があるのです。
目が合うとスーッと目をそらしてしまう気弱なお客様、
役者が見つめているのがどのお客様かを確かめるお客様、
うつむいて台詞だけを聴こうとしているお客様、
役者のことばに時々頷いてくれるお客様・・・
まさに千差万別です。
この仕事はやめられません。

お客様、あなたは観られているのですよ。
なんて面白い世界でしょう。
寺山修司の「観客席」って、ホントすごいなあ。

明日も私は舞台に立ちます。
舞台の上からあなたを一生懸命観させていただきます。
勿論お客様、棧敷席から私のことを一生懸命 観ていてください。
あなたの視線が強ければ強い程、私は奮い立つことができるのですから。

2004/04/01(木) 本番頑張っていこ〜ぜ/ 悠夢
本番までアト2秒。

残りの稽古日数も、わずかになってきました。
今日の練習場所は、吉野スタジオ、(4月3.4日の本番会場)で稽古がありました。

今日は,午後1時からなのだが,午後1時から午後5時位までは大道具制作を行う時間だった。
今日は,ナント「棟梁」が、稽古場に来た。「棟梁」とは,大工さんの親分みたいな人のことを「棟梁」と呼ぶ、その「棟梁」が、今日は大道具制作ということで、「スケット」としてスタジオに来てくれたのだ。
僕は今までに大道具を作ったことがない。だから今日は初めて作ったのだ。最初のうちは、木ネジを電動ドライバーで打つのにもダメ出し、ホッチキスを打つのにもダメ出し、と、棟梁からダメ出しをくらう自分だったが、作業をやっていくうちにだんだん要領がわかってきてダメ出しが少なくなってきた。

作業をやり始めてから1時間くらい過ぎた頃、今月から復帰する村上先輩が来てくれたのだ。さすが気のきく村上先輩は、来た早々大道具制作を手伝ってくれたのである。村上先輩は劇団一作業が早い、やっぱり村上先輩が入ってきたら大分作業が進んできた。だが、その村上先輩でも、棟梁に駄目だしをされていた。棟梁はみんなが話しにもならないくらい作業をやるのが早い。これが仕事人との違いなのだろうか?

作業をやり始めてから3時間が過ぎた頃、今回音響をやってくれる田中先輩、馬場君が来た。午後の練習から参加していく。

そして、やっとの事で大道具制作が終わった。
思った以上に凄いものが出来ていた。棟梁が来てくれたおかげだろう。

そして本日の練習は、5時からスタートした。明後日が本番と言う事で、さすがにみんなの緊張感と言うものが肌にも伝わってきた。
そして演出家の山南純平はいつものようにこう言った「紙の上での世界だけでやるな!自分で演劇を創っていけ!」と・・・。

夜8時に練習も終わった。。
今日は田中先輩、馬場君、村上先輩、そして棟梁、本当に有り難う御座いました。またよろしくお願いします。
みんな、本番頑張っていこ〜ぜ。。


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