|
2004/04/05(月)
死んだはずの・・・/山南純平
|
|
|
告白します。 あの劇には大きな不思議な穴がありました。背景の丸い穴がそれでした。 あの穴は動いていたのですが、果たして何人の方が気付いたでしょうか。 最初は直径80センチでしたが、2ステージ終わった頃には81、5センチになっていたのです。
穴の奥は血塗られたビニールで覆い被さった鏡でした。 本番中、舞台の奥の穴を覗き込むとお客さんの表情がよく見えました。 必ず、目と目が合うのです。 アレ、あの人は戦死したはずのおいちゃんではないっすか! どうしてこんな所に?・・・。
「わたしのことを忘れないでくれ」と言い残して死んでいったそうです。 終われない劇、それが「1945漂流記」です。 少しばかり休息して、また、取り掛かります。・・・アングラ戦争劇を果てしなく走り続けます。
|
|
|