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2004/04/08(木)
イラクで邦人人質/山南純平
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インターネットで「邦人人質」のニュースが飛び込んだ。 声明は「三日以内に自衛隊がイラクから撤退しなければ、三人を焼き殺す」というものである。 日本政府の対応は「テロには屈しない!」と強行姿勢のままだ。 同日、自衛隊の宿営地サマワでは砲弾2発が射ち込まれた。 自衛隊の人道支援とは一体何だろうか。 非戦闘地での復興支援とは何だろうか。 これは明らかに戦争である。 イラクに非戦闘地域など存在しないことくらい最初から判り切っていることではないか。
人質になった3人はストリートチルドレンを救うボランティア(女性)とフリージャーナリスト(男性2名)らしい。 戦争は理不尽なことが平然と行われるものだ。 「テロに屈しない」日本政府の対応が理不尽を拡大するだろう。 戦争は泥沼化する。 そもそも自衛隊がイラクへ派兵したこと自体が間違っていたのだ。
日本政府よ。防衛庁よ。自衛隊よ。 わたしは2月に「1945漂流記」公演の企画書を自衛隊第八師団広報室に提出した。自衛隊で公演するために! 1945年、沖縄の地上戦の狂気を演劇で見せたい意味は現在(いま)と二重構造をもっていると確信しているからだ。 戦争に一番近い日本の軍隊こそ「1945漂流記」を見てもらいたいと招待券を添えてご案内したのだ。・・・何の返事もない。 いくら第八師団の父親が地域の小学校や中学校でPTAに入り込んで来ても、都合の悪い劇団の公演にそっぽを向くようでは、自衛隊の親たちの地域交流は「軍の命令」とみなすより他はない。 劇団夢棧敷の事務所は第八師団の正門の近くにある。自衛隊とは地域の関係者なのだ。 来年の春には第八師団もイラクへ派兵すると報道されている。アメリカとの合同演習も目の前で見てきた。
イラクで邦人人質。撤退しなさい!イラクに自衛隊の出る幕はないのだ。 それより、劇団夢棧敷の「1945漂流記」を見るべし! 人の命はなにより重い!
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