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2004/07/13(火)
宣伝日/山南純平
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いよいよ流山児事務所の九州公演が近づいてきた。 自分の劇団だと宣伝などの段取りが悪くてもすべてが自己責任で納得することができるが、流山児事務所の公演への協力はそうはいかない。 考えてみれば、わたしは流山児祥さんには古くから強い影響を受けてきた。1979年〜80年代前半、東京でよちよち歩きの劇団を旗揚げした頃に、彼の劇団の稽古に参加させてもらっていた。 過激であった。 流山児さんは黒テント(佐藤信さん)や転位21(山崎哲さん)へ喧嘩を売りまくっていたのである。 「何が演劇の運動論じゃ!紀伊国屋ホールで芝居打ちあがって!黒テントの小市民運動家め」とばかりにヘルメットに角材を持ち込んで殴りかかる勢いであった。 まさに「小劇場」の内ゲバである。 しかし、政治セクトの内ゲバの悲惨さがない。明るいテロリズム。喧嘩は見ていてもやっても面白いのである。 青臭くジメジメした、いかにも文学青年=演劇という概念が吹っ飛んでしまって気持ちが良い。強さとセンチメンタルの振幅が激しい。 舞台上の劇は面白くて泣けてくるのである。
こんな人が演劇をやっているのだ。・・・わたしは彼との出会いがなかったら、早くに演劇から足を洗っていたに違いない。 面白くてたまらないのが演劇道だ。死ぬまでこの道を歩いていこう、と思わせた流山児祥とその劇がやって来る。 熊本でより多くの人にみてもらいたい。熱い血を感じて欲しい。今日は宣伝日。狭い熊本で大きな種を蒔いている。徐々に反応がでてきているが、もうあまり時間がなくなった。 8月4日・熊本市産業文化会館で見なきゃ、この気持ちは伝わらないのです。
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