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2004/09/21(火)
足の踏み場が無い/山南
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「新・星砂がくる海」公演までアト4日!
公演前になると自宅事務所はモノで溢れ返ってしまう。 手作り照明機(ほとんどが棟梁=方尾さん作成の)が一部屋を占領している。 思い返せば、劇団ブラックホール(夢桟敷の前身・第1次活動の東京時代)は6畳一間の事務所に7〜8人が集まり大道具の作成やら、缶詰の缶に300Wの電球を埋め込んだり、作業が終わると足の踏み場のないスペースで身体を寄せ合いへし合い、酒を飲んだりしていたことを思い出す。 劇団員の年齢が近かった故か、必ず口喧嘩が始まる。人格を否定するような演技論が飛び交う。 「お前がブタだから息苦しいんだ」「息が臭い。歯を磨けよ」「女にもてないようでは役者としては生きていけないね」「下手は裸になれ。頭を剃れ」・・・人権なんてみじんもない。言いたい放題、やりたい放題で傷付け合っていた。
当時の生き残りは二人だけである。みんな結婚して子どもも大きくなっているだろう。中には社長になったのもいる。全国各地に散らばって、連絡のとれない者もいる。
足の踏み場が無い部屋に佇み、「いろんな奴がいたなぁ」と懐かしい思いで笑っている自分に気付いた。 もう25年も経っているのか。 今も若い人生のかけ出しと付き合っている。 こいつらの夢と希望を潰したくはない。逞しくないと演劇はやってられないのだ。途中で辞めるにしろ、一生続けるにしろ、演劇経験はきっと人生を豊にしてくれるものだ。
とりあえず、目前に迫った公演に集中しよう!
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