稽古場日記
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2005年2月
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2005/02/14(月) 土俵際でドッコイショ/山南
 公演が近づくと周りのことが見えなくなる。
 こんな生活を26年も続けてきたのか?
 よくもまぁ、パンクしなかったものだ。・・・そんなことを思っている場合ではない。
 問題は「愛の乞食」ラスト場面である。
 今度のフィナーレは<破天荒>か<センチメンタル>で閉めるか?土俵際で踏ん張っている感じだ。
 サラっとさわやかに終わりたくないことだけは決まっている。
 
 唐戯曲には路地裏と海の向こうにある大陸が同じ画面に映し出されているから、演る側は気絶しそうになる。
 肉体に<現実>と<虚構>を同時に刷り込んでいかなければいけない。理屈でまとめるのは簡単だが、肉体を見せる方は容易ではない。
 評論家が「今のは60点!」と評価できない<仕組まれた罠>が戯曲にあることを感じてしまった。
 
 演劇は罠である。
 落とし穴に落とさなければ、お客さんは納得しないだろう。
 合法的な詐欺である。騙さなければならない。
 薄っぺらなリアリズムの限界は自然な演技を追及するあまり、日常の劇的事件には追いついていけない。
 今という時間を追い越して演劇そのものの中に<事件>のマボロシを形にして行った唐十郎さんは、やはり革命家であった。
 
 ならば、<破天荒>と<センチメンタル>は同じものとして打ち出してやろう。
 「愛」と「暴力」を踊って歌ってみようか!


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