稽古場日記
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2005/05/11(水) 知覧特攻隊OKINAWAへ
 遺書

「人の世は別れるものと知りながら
 別れはなどてかくも悲しき」
         (長野県・上原良司 22才)

 写真。少女が青年に赤い花を送る。→

「完全ナル飛行機ニテ出撃致シタイ」・・・・・・紙ヒコーキに乗って青年は夢を見た。OKINAWAは地獄絵図である。
 シーサーよ。魔よけの獅子よ。
 ぼくは何故、死んでしまったのかい?

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 今、事実を調べているが、これをこのまま説明するための劇にはしたくない。
 自身の理解を超えていくために劇のエネルギーを生み出していきたい。劇の奥行きは宇宙までも届くと信じているからである。
 大袈裟と思われようが、日常劇や「伝える劇」では物足らないからである。
 
 知覧特攻隊の遺書を読み終えて、戦争の加害者や被害者という犯人探しよりも、演劇は人間の醜さと美しさを発見していきたい。
 殺し合いも、裏側からみると「ラブストーリー」にできる。
 あれから60年。
 犬死や無駄な死などないように、生きることは無意味ではないことを劇で表現してみようか。
 ・・・山南


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