|
2005/06/01(水)
僕の頭はトマトで出来ている/咲希
|
|
|
小学校1年生の昔話を始めます。 田舎の小学校1ねん2くみに通う咲希さん(6才)は、まだまだ頭がお猿さんの頃です。 今日は待ちに待ったプール開き。 6才児なぞ、男性も女性も何の区別もありません。 一つの教室で男女が入り乱れて水着に着替えます。 水泳帽から覗く男子のイガイガ毛とか、 シンプルなカラーとデザインが魅力の女子のスクール水着とか、 眩しすぎます。 咲希さんはふと教卓に上っている益次郎君(仮名)に目がとまりました。 周りの友達も皆、益次郎君(仮名)に釘付けです。 益次郎君は「ちょっとだけよ」なんて言いながら、 “まきまきタオル”をガバリとまくりあげ、素っ裸で大笑いしていました。 咲希さんは前に居たマリリンさん(仮名)の頭のおかげで 益次郎君の全てを知らずに済みました。 しかし、そこへ入ってきた担任の力石先生(仮名)は大激怒しました。 棒磁石を“愛のムチ”と呼んで、びしばし生徒をおとなしくさせる、 泣く子も黙る鬼先生です。でも女性です。 「人間が裸になるのはお風呂に入る時だけなのに、 益次郎君!なんですか、この格好は。今からお風呂に入るんですか!」 と“愛のムチ”でびしばし怒られました。 咲希さんはどう考えても『ほんとうだ〜。おふろのときだけだ。』としか思えませんでした。
それから10年後。咲希さんは16歳になっていました。 ある日、図書室で“天井桟敷”の資料を眺めていると、 素っ裸の女がほくそ笑んでいる写真がありました。 『あ、力石先生に怒られた理由が違うじゃないの』 益次郎君に会いたいけど、引っ越してしまったので伝える事が出来ませんでした。 あの時 「人間が裸になるのはお風呂と舞台上だけで結構!(びし!ばし!)」 と言っていたら、1年2組員の将来に多少影響があったかもしれません。ない可能性の方がやや多。
この前、山南氏が兵隊役に対して「裸になる気はないか。」 と言っていたので、益次郎君の話を思い出した次第です。
|
|
|
|