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2004/08/27(金)
金儲けは地球を救う?
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テレビ東京『ガイアの夜明け』の特集「金儲けで福祉を変えろ!」を見ました。過激なタイトルに恐る恐るだったのですが、思ったより面白く、1時間すっかり見通してしまいました。 内容は、神戸の障害者施設の女性施設長が、ヤマト福祉財団(クロネコヤマトが設立した財団)の援助を受け、スワンベーカリーというパン屋を開店させるまでのドキュメント。最初に提出した計画が、これでは採算がとれないと却下され、ビジネスと福祉との違いに苦しむ施設長…といった形で描かれていました。 この番組は、ビジネス的な視点に偏り過ぎている感じがして(日経がスポンサー)、あまり好きではないのですが(プロジェクトXみたいなドラマ性が欲しいなあ)、この回に関しては、その視点が活きていた印象をもちました。 福祉の世界には、どこか「頑張れば希望はかなう」といった観念的なものがあるような気がします。ぼくはそういうものも不可欠だと思うのですが、ビジネスの世界ではそうはいかない。数値的な目標をたてて、それを達成しなければならない。福祉業界でも最近、そういったビジネス的な考えを取り入れよう、という動きが強まっています。希望をもって頑張るだけではダメ、そんな時代がやってきているようです。 気になったのは、番組の最後のまとめ。「収入を得て、きちんと税金を納める。これが自立。」 これでは、職に就くことのできない人や、生活保護を受けている人などは、永遠に自立できないということになってしまうのでは…???妙に引っかかりました。こういうところに引っかかってしまうのは、やはり「福祉の殻に閉じこもってる」と言われてしまうのか。
ところで、今年の24時間テレビ。ほとんど見なかったのですが、新聞のテレビ欄を見たら、障害者関係の特集が多いのにびっくり(昔は、老人とか難民とか、もっと色々やってなかったっけ?)。 「ひとりでおうちに帰ろう!全盲少女の挑戦」 「ハンディキャップに負けないぞ音楽がやりたい!」 「義足少年がリベンジ!!ニュージーランド大氷河に挑む」 …まさに「頑張れば希望はかなう」のオンパレード。「障害者を感動のツールにしている」と批判していた人がいたけど、そう言われても仕方ないなあ、と思いました。ほとんど見なかったくせにあれこれ言うのもなんですが。
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