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2006/06/10(土)
ゆめの町をもう一度
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もう7,8年前でしょうか。ドリームランド近くに住んでいる友人の家へ遊びに行きました。 湘南台からバスに乗り、バスを降りたのは夜9時過ぎ頃だったかと思います。廃墟と化したモノレールのレール、そして暗闇にそびえ立つ、すでに営業廃止となったホテルエンパイヤ。ホテルの外壁はネットで覆われ、それが強風にあおられバタバタとたなびいている。なんとも不気味で、ゴーストタウンという言葉がぴったりのような気さえしました。
その日は友人の家に泊まり、翌日はドリームランドの無料券があるとのことで、男二人で行ってきました。 男同士で遊園地、などというと寂しさがあふれ出ているような感じですが、ドリームランド自体の寂しさに包まれると、それがちっぽけなものに思えました。 乗り物に乗るにしても、係員さんが複数のアトラクションを兼務しているので、作業を終えて回ってくるまで、発車を待たされます。行列待ちをするテーマパークの経験はあれど、係員待ちをするなんて初めて。 某ランドのジャングルクルーズ風の乗り物の渋さにも泣かされました。こちらが元祖なんだと思いますが、元祖なのになぜかつつましくて。乗客は我々二人と、遠足の下見に来ているらしい学校の先生の計3名。その3名の乗員のために、乗組員のお兄さんは熱演してくれました。 「あ、あそこにワニが!!…動かないですけど、気にしないでください」 最後は観覧車に乗車。名物の「動くゴンドラ」は避けて普通のゴンドラに乗ったのですが、老朽化のためか、ギシギシ、ミシミシと動きます。ちょっと怖い。 そして眼下に、青い鉄骨とガラスに包まれた真新しい駅が見えました。もうすぐ開業するゆめが丘駅。もしかして、ドリーム=ゆめ、ってことなのかな、とその時気づきました。 ドリームランドが廃園になったのは、それから間もなかったと思います。しばらく残っていた観覧車も取り壊され、エンパイヤだけがひとり寂しく立っている状態でした。
そして今日の夜、近くを車で通ったのですが(弟の運転)、エンパイヤの最上階の明かりが煌々と灯っているのです。 立派な門もできていました。4月にオープンした薬科大です。近いうちに開校するとは聞いていましたが、すっかり忘れていました。 初めて見る、輝くエンパイヤ。大げさですが、とても力強く見えて、ちょっと感動してしまいました。学生の図書館として再起を果たしたようです。ドリームランドは無くなったけど、また新しいゆめが生まれる場所になるといいなあ、などと思ったのでした。
下の写真は、2002年にゆめが丘駅ホームから撮影したもの
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