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2008/12/05(金)
元ヤン駅員vs.よわよわ管理人
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先月、恒例の「電車に乗ってひまひま旅行」をしてきました。どこへ行ったのかは、このあとの話の展開上書かない(と言うか、書けない)のです。 JRを降りて、ローカル私鉄に乗り換え。昼飯抜きにして、駅弁を楽しみにして来たのですが…。売店のおばちゃんに尋ねると、無常にも売り切れ。こんな事なら途中で何か食べとけばよかった。腹ペコで仕方がないので、食い物を探して人気の無い街をほっつき歩きます。しかし、ファストフードはおろか、コンビニの1軒も無い。ようやく、野菜や惣菜を売る小さな雑貨スーパーを見つけました。店先では、店員らしきおばさんと地元のおばあさんが世間話をしています。いかにも手作りのおにぎり2個と、菓子パンを購入。 やっと食料を確保し、駅に戻ります。全線乗車できるフリーきっぷを購入予定。改札窓口では、どこか元ヤン風(元ヤンキー風の略)の駅員が、奥にいる中年駅員とがははと談笑しながら札束を数えています。もし同級生だったら確実にパン買ってこさせられそうな風貌で若干ひるむが、こっちは客だし、しかも相手はおそらく年下だ、パン買わされることはあるまいと奮起し(←どこまで弱いのだ)、恐る恐る尋ねてみる。 「あの…フリーきっぷはありませんか?」 「……はあん??」 早くもパシられそうな雰囲気である。しかしここで負けては話にならない。 「あの…全線乗れるフリーきっぷなんですけど…」 「ないよ」 「…へ??」そんなはずは…さらに食い下がってみる。 「あの…ホームページで見たんですけど……」 「ないよ。11月は売ってないから」
そんなわけで完全敗北。まあ、こちらが一方的に間違っていただけなのですが。 元ヤン駅員の態度はハラは立ったけど、もともと鉄道員はあんなもので、文句を言う気にはなりません。ここ10年ほどで、東京近郊のJRや大手私鉄が、こぞって「鉄道業はサービス業」などと言い出し、むりやり接客強化に努め始めたばかりなのです(ここの私鉄の名誉のために付け加えると、他駅では感じのいい駅員さんもいました)。車窓を眺めながらおにぎりを頬張っていると、差し込む日差しに誘われうとうとと眠くなってきました。
この日の宿は山の中の小さな集落にある民宿。以前も泊まったことがあり、名前を覚えていてくれました。 前回泊まった時は山里と思えない(失礼ですが)かわいらしい人が接客係だったのですが、この日は年配の女性。腰の低い方で、「すみません、すみません」と何度も言うので、こちらも「いえ、こちらこそすみませんすみません」とすみません大会になってしまいました。 食事は、夫婦で運んできてくださいました。恐らく、この夫婦が以前のかわいい人の両親で、年配の女性はおばあさんなのかも知れません。あの人は町に出てしまったのかな、お嫁にでも行ってしまったのかな…。気になりましたが、あんまり聞いてお父さんに「何しに来たんだ、このヤロー」と怒られると困るので(←妄想気味です)、心に留めておきました。
翌日、おばあさんが玄関の外まで出て、何度もおじぎして見送ってくれました。前日の元ヤン駅員に負わされたダメージ(大げさだ)はすっかり癒え、また来たくなりました。 さて、続きは次回です。
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