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2013/11/18(月)
グランシャリオでさよならを
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前回のひまひま日記であけぼの号廃止のことを書きましたが、その後の報道によると、何と北斗星まで再来年度で廃止になるとのこと。青函トンネル開業に合わせて華々しく登場し、一時は夜行列車の最高峰とも言われたのに…。
そんなわけで、乗ってきました。土曜日夜の新幹線で出発し、青森で夜行急行はまなすに乗り継いで、翌朝札幌到着。その日の夜の北斗星で帰ってくる…という超ひまひまプラン(ある意味忙しい??)。横須賀線の某駅の若い駅員さんに四苦八苦して発券してもらった切符を片手に、東京駅18時56分発のはやて47号でいざ出発。 終点の新青森から1駅だけの普通列車に乗り継ぎ、青森駅では乗り換え時間わずか4分。跨線橋をわっせわっせと渡り、感慨にふける暇も無く停車中のはまなす号に乗り込みます。 切符の番号を見ながら指定の寝台に向かうと…。げげげ。若い女の子3人組の区画に(しかも上段)!(※寝台車に乗ったことの無い方のため説明すると、上下2段の寝台が向かい合う形になっています) と言うか、げげげは彼女たちのセリフでしょう。とっととハシゴで上段に上り、カーテン閉めて寝ることにしました。女の子たちはしばらく青森弁女子会を繰り広げていましたが、じきに静かになりました。3人で札幌へ遊びに行くのかな。
翌朝6時過ぎに札幌到着。地下鉄乗ったり、函館本線のいわゆる山線に乗ったりしましたが、詳しく書くと終わらなくなるので省略。途中、中国語(たぶん)をしゃべるおばさん軍団が、ジャパンレールパスを持ってワイワイ乗ってきました。こんなローカル線まで乗って、すごいパワーだなあ。 観光らしい観光もせず、北斗星発車1時間前に札幌駅の地下街で急いでおみやげ&食材買い物。札幌の都会ぶりに驚く。夕食は何か北海道名物を…と探した挙句、たまねぎ丸ごと1個入ったカレーを購入(札幌名物だよね??)。 そしてホームに上がると、汽笛一声、唸りを上げるディーゼル機関車に引かれて、青い車体の北斗星が入線してきました。これで上野までの長旅だ…と思うと、平静を装いつつも、内心は子どものようにはしゃぎまくりです。 寝台は1人用B個室「ソロ」。最後なのだから奮発してA個室を…とも思いましたが、北斗星のB個室は身長160pのぼくには丁度いいこじんまり感で(あけぼの号は相当狭いのですが)、意外と落ち着いて好きなのです。 夕食はたまねぎカレーだけのつもりだったのですが、最後なのだから…と思い切って、念願の食堂車「グランシャリオ」(バブル期っぽい命名ですね)で食事をすることに。と言っても、フランス料理ディナーを食べるわけも無く(ちなみにディナーは要予約)、ピザ(何とかピッツァって名前だったけど、忘れた)とグラスの赤ワインだけですが。 ラストオーダー間際ということもあってか、客は他に女性2人組と、同業者(マニア)らしき人1人だけ。混んでたらどうしようと心配したけど、逆に寂しいぐらい(ディナータイムは混んでたのかな)。そして、車両は揺れる揺れる。ワインがこぼれるんじゃないかと心配になるくらい。食堂車のスタッフも大変でしょう。豪華な内装も、さすがに経年の傷みは隠せません。 もう潮時なんだろうなあ…と感じてしまいました。今さら採算の合わないエコノミーの寝台車は新造できないでしょう。北斗星は、豪華寝台列車と呼ばれながら、それ以外の一般客(私含む)も同じ列車に乗って旅をできるところが貴重だったんだなあ…などとうすぼんやり考えていたら、酔いが回ってきてしまった。
北海道内の遅れで、終点の上野には30分以上遅れて午前10時過ぎに到着。乗り継ぎを気にしている時はイライラするけど、今回はこれだけが目的のお名残乗車、むしろ30分得した気分でした。 これで最後かも知れないブルートレインの旅。歳をとったら、若い鉄道マニアに「昔、ブルートレインという列車があってのう…」と語り継いでいきたい。そして、あのじいさんまた同じこと言ってるよ、とうざがられたりして。
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