|
2016/12/28(水)
年の最後のひまひまテレビ日記
|
|
|
前回書ききれなかった『真田丸』の感想。番組スタート当初、作者の三谷さんが「『いくさの無い世をつくるぞ』的なセリフは極力言わせない」とインタビューに答えていました。 これ、当時は単純に「『江』あたりへの当てつけだろうな」と思っていました(真田丸での江のキャラ設定を見るに、当てつけの意図はあったと思うけど)。しかし、最終回の家康と幸村の1対1のやり取りを見て、この物語の根幹のテーマだったのだとわかりました。 さすがにセリフ起こしをするほど熱心な視聴者では無いので、よそ様のブログからセリフを引っ張ってきちゃいます。
家康 「わしを殺したところで何も変わらん。徳川の世は既に盤石! 豊臣の天下には、戻らん! 戦で雌雄を決する世は終わった。おぬしのような、戦でしか己の生きた証を示せぬような手合いは、生きてゆくところなど、どこにもないわ!」 幸村 「そのようなことは百も承知! されど、私はお前を討ち果たさねばならぬのだ! 我が父のため、我が友のため、先に死んでいった愛する者のために!」
痺れちゃうやり取りだけど、「戦の無い世をつくるぞ」というのはラスボス家康側で、主人公は、むしろ戦の世でないと生きられない人間だったわけで。 そして、死に場所を求める仲間たちを諫め、「信じる者のみ、道が開ける」と鼓舞してきた主人公自身が、いちばん死に場所を求めて突き進んでいたのかも知れない(そしてそれを確信していたのは、兄・信之だけだったかも知れない)。そう考えると、コメディ色が強い大河だけど、実際は、見終わった後に苦い味が残るドラマだったなあ…と改めて思います。
さて。朝ドラの『べっぴんさん』も面白い。脚本も演出も、間の使い方が独特で、かつ登場人物を丁寧に描いているのがいいですね(エラそうにすみません)。この調子で完走してほしい。 しかし、くもじいの中の人(作中では大急百貨店社長)、威厳ありすぎ。この人が威厳ゼロのくもじいの声を出している姿を想像すると、笑ってしまいます。
そんなわけで、最後の最後までどうでもいい話ですみません。 今年一年間、お世話になりました。来年もよろしくお願いいたします。
|
|
|