|
2018/06/14(木)
となりののび太君
|
|
|
先月のひまひま日記で『かぐや姫の物語』の感想を書きましたが(劇場で見たかったなあ…)、それ以来、高畑勲という人がどんな人物なのか気になってしまい、映画のメイキングDVDを、レンタルで借りて見てみました。 何と言うか、怒鳴り散らしたり灰皿投げつけたりという激しさとは違うんだけど(←ベタな監督イメージ??)、納得いくまで絶対にOKしないという、相当の頑固さを持った人なんだなあと理解しました。この人の下で働く人たちは大変だ。プロデューサーは若手(と言っても自分と同年代ぐらいか)の男性でしたが、熱意と調整能力と、そして我慢強さが無いととても務まらないと思いました(自分には絶対無理!)。
以前、このひまひま日記(2016年8月)で、アニメ『ドラえもん』の制作会社の元会長(楠部三吉郎さん)が書いた本を紹介したことがあります。その本の中で、高畑さんがドラえもんアニメ化の恩人、という話がありました。楠部氏がドラえもんのアニメ化を原作者の藤本氏に直訴(正確には再アニメ化。初代のアニメは半年で打ち切りになったそうです)、企画書を書いて来るように求められ(打ち切りのショックもあり、今度こそ…の思いも原作者にあったのでしょう)、楠部氏は企画書の作成を高畑氏に依頼、できあがった企画書を読んで藤本氏はアニメ化を快諾…という話でした。このエピソードは、その後、ドラえもん関連の雑誌で、高畑さん本人もインタビューに答えていました。 高畑さんは、アニメは現実から離れたものであってはいけない、そして主人公の視点ばかりを追ってはいけない(客観的な視点が必要)という信念があったそうです。これは『ドラえもん』にも共通していると思います(のび太のことなんか、結構突き放していますよね)。だからこそ、原作者の心を動かす企画書ができたのでしょう。 高畑さんは当時『世界名作劇場』の制作で忙しく、ドラえもんの制作には関わっていないそうですが、実際にドラえもんを作っていたらどうなっていただろう。一度見てみたかったです。
|
|
|