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2019/07/13(土)
弱いものに弱く
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筑紫哲也さんの1周忌に発売された本が本棚にあったので、パラパラと読み返していました。2009年発行だから、筑紫さんが亡くなったのはその前年で、ほぼ10年が経つわけです。自分の父親も2009年に死去していて、時の経つのは早いものだと思います。 この本では筑紫さんにゆかりのある人々がいろいろコメントを寄せているのですが、その中で、和田アキ子のコメントだけが異質で、すごく心を揺さぶられてしまいました。そのまま抜粋します。
あるとき、私に関する噂について、てっちゃんから「そうなの?」と聞かれたことがありました。そうして私に直接、尋ねてきたのは、てっちゃんだけでした。そのときは、 「よく噂されるけど、違うんですよ」と答えました。 それまで私は嘘をつかないで通してきたのに、嘘をついてしまった。その後、電話して「ごめんな」と正直に話したんです。そしたら、てっちゃんはこう言ってくれました。 「なーんだよ、いいじゃん別に。麻雀の誘いかと思った」 (中略)てっちゃんは、誰にも聞かれなかったことを真正面から聞いてくれ、誰にも言えなかったことを相談できる相手だったのです。てっちゃんは、まさに「強いものに強く、弱いものには弱い」人でした。
正直、「芸能界のご意見番」的な和田アキ子のことがあまり好きではなかったのですが、この文章を読んで、パブリックイメージと全く違う孤独な姿を知り、大きくイメージが変わりました(噂というのは、本人の出自に関するものだと思われます)。 それにしても、「強いものに強く、弱いものに弱い」、そんな人がテレビからほとんど居なくなってしまったなあ…と改めて思います。その真逆の人たちはどんどん増えているのに。
さて、来週から仕事関係でつながりがあった人に声をかけていただき、働かせてもらうことになりました。3ヶ月間、本当にひまひまな生活を送ってきたけれども、ペースを取り戻せるだろうか。少しずつリハビリ(?)していきたいと思います。では、今日はこんなところです。
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