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2021/11/21(日)
帰ってきて、ダメ人間の朝ドラ
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新しい朝ドラ『カムカムエブリバディ』が始まりました。先月のひまひま日記でも触れた通り、脚本は『ちりとてちん』を書いた藤本有紀さん。ちりとてちんは好きだったので、作者にとって14年ぶりの朝ドラという今作は、非常に期待していたのです。 で、3週目まで見てみて…。うーん…。期待していたのはこれじゃなかった感がかなり強い。 何が違うんだろうと思い、14年前のひまひま日記に自分で書いた文章を振り返ってみました(当時から朝ドラのことばっかり書いてるのです)。
何より、出てくる人たちがみんなどこかダメな人たちで、そのダメさを持て余してもがいている…。この脚本家のダメな人に対しての眼差し、ダメ人間観(何だそりゃ)に確かな物を感じて、半年間このドラマについて行こう、と思ったのでした。
そうなのだ、『ちりとてちん』以降も、『平清盛』『夫婦善哉』『ちかえもん』と、この脚本家さんのドラマを見てきたのですが、一貫して確かなダメ人間観に信頼が置けたのです。 しかるに今回の『カムカムエブリバディ』、主人公を含めて、いい人やまともな人ばかり、ダメ人間はほぼ全く出てこない。どうしちゃったんだろう…敢えて作風を変えたのだろうか、それともNHK側の「今回はダメ人間は出さないでくださいね。あと恋愛要素多めに」というオファーなのだろうか。 そうそう、こんなに恋愛を前面に出してくるとも思わなかったんだよなあ。前作『おかえりモネ』もそうだったけど、ネット記事で「〇〇にキュン!」みたいな見出しを見てしまうと、それだけで視聴意欲が20%ぐらい減退してしまう(やっぱりNHKサイドがそういう売り方をしているのかなあ…)。 あと、今作に限ったことではなくて、近年の朝ドラはほとんどそうなんだけど、ラストの視聴者の投稿写真コーナー、ドラマと関係無いから要らないと思うんだよなあ(『マッサン』の時は「私たち国際結婚です!」とかいうコーナーだったな。『だんだん』は「ふたごバンザイ」…)。マー姉ちゃんのように「あしたもこのつづきをどうぞ」だけでいいと思うんだけど。
…いろいろ書きましたが、「要は他人の恋愛とかほほえましい家族写真とか見たくないということだろ。かわいそうな人ですね」と言われたら、その通りなのです。はい。やっぱり朝ドラにダメ人間は要らないのかも知れません(泣)。
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